
中編
不思議な台湾人
み 2020年6月8日
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久しぶりの投稿。
去年の秋、沖縄県某所のソフトバンクショップに俺はいた。
所用を済ませ、店から出た瞬間
『コンニチワー』とカタコトの日本語で話しかけられた。
俺はビックリした、相手はスキンヘッドでオレンジのワンショルダーの民族衣装を着たオッチャン。
その場所は沖縄の観光スポットで、旅行で来た浮かれたナイチャーで溢れ返ってる。
とにかくオッチャンはその場の雰囲気と全くそぐわない異質のオーラを放っていた。
『Hello Do You From?』
『Taiwan!』
俺は英語が出来るし、そのオッチャンに興味を持ち英会話してみた。
ホンマは英会話やけど解りやすく、殆ど日本語で書くw↓
『お兄さん、コレハメてみて。』
差し出されたのは数珠。
『うん、コレなんて書いてんの?』
数珠には見た事ない日本語ではない文字が刻んである。
『コレは台湾語で(神)って意味ね!』
『おー! 神か〜 Very Cool!!』
『うん、じゃあお兄さん
ココに名前書いて。』
差し出された紙には、見た事ない文字(台湾語?)と1000¥の文字。
!?
『売るんか? じゃあいらん、いらん。』
数珠を外す俺。
『.. わかった、それお兄さんにあげるよ!』
『え? いいん??』
『うん、大事に使ってよ。』
立ち去ろうとする台湾人。
『ちょ! 待って待って。
なら代わりにコレ上げる!』
俺は持っていたクリームパンを上げようとした。
『いいよw お兄さん食べて。』
何故か気が済まんかった俺は
『じゃあコレ! 持ってって!』
と日本のグミと飴を差し出した。
『いいってw
私は何も要らない。』
オッチャンはニッコリと笑いながら、手を前に出して拒否した。
『.. ん〜なんか、悪いなぁ』
俺が呟くと
『あと、コレ
ずっと持ってて。
お兄さんの人生が明るくなるよ。』
差し出されたのは一枚の札。
金箔?が貼られた様に光ってて、銀行カード程の大きさ。
『財布に入れとくと良い。』
と言われた。
とにかく凄い不思議な人で、多分修行僧?の様な外見で
印象的なんは終始ずっーと、笑顔でニコニコしてる。
もし仏がいるとすれば、こんな人なんかなー?
と思った。
『コレから色々回らないといけない、もう行かなければ。』
と言うので、お互いに名前を教え合い(名前は凄く長くて、忘れた.. )
お互いに頭を下げ、お辞儀しながら別れた。
それから凄い不思議な感覚になり、夜になって
(アレは夢やったんかなー?)
とボンヤリ思ったが、手元にはしっかりと一枚の札と一個の数珠がある..
残念ながら一週間後に飲みに行き、酔っぱらいその札を無くしてしまった。。
その札に書かれた文字
(開光護身符) は
ハッキリと覚えている。
別の台湾人の知り合いに聞いたら
台湾では身を護る、凄い良い意味の言葉らしい。
今ではあの日飲みに行った事を後悔している。
不思議なのはそのオッチャンと話してる時、周りの騒音が一切聞こえんかった。
人通りが多い場所やのに、周りの通行人も覚えてない。
そう、世界が一時停止してる様な不思議な感覚やった。
そしてオッチャンは今まで会ったどの人間とも違う、人間離れしたオーラを放っていた。
もしかしたら、生きている人間では無かったのかも知れん。
第一、店から出た瞬間に正面に立っていたので
俺が店から出る瞬間を待っていた?
考えすぎかも知れんけど、俺に何かを伝える為に(違う世界)からやって来た。
まぁ真相は解らんけど..
オッチャン
台湾語で(神)と書かれた数珠は今もしっかりと右手首にハメてます。
後日談で風水に詳しい人に見せたら
『凄いのしてるね!
コレは凄い。
とんでもないパワーを放ってる。
アンタ、コレ手離したらダメよ!』
と言われた。
俺は死ぬ日まで
オッチャンに貰った
この数珠だけは..
肩見放さず
右手首に付け続ける
つもり。
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