
中編
お侍さんの家
ジュリ~ 2020年8月11日
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私が23歳くらいの時の実話です。
中学2年の時、初めて金縛りを体験して以来、
19歳から24歳くらいまでをピークに
今は何も感じなくなってしまいましたが、
当時は2日に一度は金縛りと言う日常でした。
19歳で結婚し、二人の子供と主人、
23歳当時、家族4人で
京都の大藪町と言う土地の一軒家に
住んでいました。
その一軒家、
主人のお父様が用意してくれた家で
築年数25年程。
家の裏には大きな印刷会社が建っていて
昼間でも薄暗い家でした。
その家で数々の体験をしていますが
そのうちの一つをお話し致します。
金縛りが日課のようになると
なる少し前に
もうなるなって分かります。
その日も時刻は覚えていませんが
真夜中、あ。時もうすぐなる。と
感じた直後、金縛り。
勿論、体は動きませんので、いつもの様に
冷静に、目を開けず開放されるのを
待っていました。
目を開けて、とてつもなく恐ろしいものを
見てしまったら…って思うタイプだったので。
でも、その日に限って
何か…凄く気になったんです。
しばらくしても金縛りから解放される様子もなく、
普段は開けない目を開けてみようと思いました。
少しづつ目を開けると、そこには侍の姿が。
しかも二人。
一人は出窓に。もう一人は出窓のすぐ下。
主人の足元に。
二人の侍は互いに向き合い、対面した格好で、
きっちりとかしこまって座っています。
感じるに、上の侍が下に座っている
侍を見下ろしている様な感じに思えました。
でも、二人共、首から上が無いんです。
首から上が無いのに上の侍は下の侍をじーと
見下ろして見ている様な雰囲気でした。
てるてる坊主みたいに白い布が首の上に
被せてあり、何か紐の様な物で
縛ってある感じ。
シーンとした静かな寝室で、二人の頭のない
侍の姿は不気味なものでしたが
その時は不思議と恐怖心はありませんでした。
私の両隣には幼い娘と息子が寝ていますし、
昼間の仕事の疲れと育児で
いつの間にかそのまま眠っていて
朝起きたら、あれは何だったんだろう…
くらいな感じでした。
でも、不思議なものですね。
後から考えると少しづつ怖くなってきて
仲の良い友人に会うと
こんな事があったんやけど聞いてくれる?
と言うように、あの夜の体験を口にしていました。
すると、友人の一人が教えてくれたのですが、
大藪町と言う土地は
昔、昔は小さなお城もあったそうで
合戦があった
この怖い話はどうでしたか?