
短編
縁切り
匿名 2日前
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今から17年前の話です。父はすでに他界しており、母と二人で京都旅行をした時のお話です。
京都のメインスポットと同時に、穴場的な場所も回ろうと私が計画を立てました。当時、人間関係で色々悩んでいた私は「安井金比羅宮」も観光ルートに入れました。
早朝、あまり人のいない時間帯に母と二人でお参りし、私だけ「縁切り縁結びの碑」を潜りました。「私がいらないと思っている縁、全部切ってください」と願いながら……。
この旅行の2ヶ月後、母が末期癌に侵されていることがわかり、9ヶ月後亡くなりました。
当時は自宅で看取りを行い大変な日々だった為、京都旅行のことはすっかり忘れていたのですが、最近ふと……思うことがあるのです。
母は過干渉的な部分があって、正直、私は少し重く感じることもありました。安井金比羅宮の碑に潜った時……私は母との縁切りを願ってしまったのではないかと……。
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- ご自分を責めないで下さい。神仏の計らいにより、お母様は旅立つべきときに旅立ったのです。防空頭巾