
都心の電気街。ネオンがギラギラと輝き、仕事帰りのサラリーマンやオタクたちで行き交う金曜日の夕暮れ時。
黄色い電車を乗り継ぎ、お目当ての限定フィギュアを買うためにやってきた、ちょっと頼りない感じの男たち2人組がいました。
彼らの財布には、バイトで必死に貯めた「5万円以上の現金」が大切に忍ばせてありました。そんな彼らが、目当てのショップへ向かおうと路地裏にさしかかったその時。
「ねえ、そこのお兄さんたち。ちょっとお時間いいですか?」
若くてかなりの美少女であり、満面の愛らしい笑顔を男たちに向けました。
「えっ、あ、はい!? な、なんですか……?」
男たちは一瞬で鼻の下を伸ばし、顔を真っ跨にします。
そこへ、背後から回り込むようにして、もう一人 の女の子が、セミロングの黒髪をなびかせながら、穏やかで優しい声をかけました。
「本当ですよ?ここにはとても儲かるお店が場所があるんです。可愛い女の子が他にもたーくさんいて、お兄さんたちみたいな素敵なお客様を待っているんですよ。では、こちらにどうぞ」
そして案内された店は、
「うひょー可愛い女の子ばっかりだ! その上、こんな豪華な店なんて最高じゃん!」
「よし! ここはひと稼ぎして、帰りはメイド喫茶で豪遊だ!」
ギャンブル欲に「可愛い女の子が見たい」という強烈な欲が加わった男たちは、完全に理性を失い、吸い込まれるようにパチンコ台と足を向けていきました。
案内されたパチンコ店の内部は、異次元の豪華さでした。シャンデリアが眩しく輝き、ディーラー姿の美しい女の子たちが、極上の笑顔でお客様(カモ)を囲んでいます。
しかし、地獄へのカウントダウンはそうそうもちませんでした。
台の前に座った男たちの周りには大量の札束をチラつかせた男たちが何人も紛れ込んでいました。
「うわー! また勝っちゃったよ! 今日はノリノリだな!」
わざとらしい高い声で場を盛り上げ、男たちの射幸心を限界まで煽ります。
男たちはビギナーズラックすら与えられないまま、僅かな時間で財布の5万円を文字通り一瞬でスリ尽くし無一文になってしまいました。
「クソッ、嘘だろ……もう一回やれば絶対勝てるのに……!」
顔を真っ青にしてパニックになる男たち。すると、小悪魔のような女の子が、すぐ近くに設置された機械を優しく指差しました。
「お兄さん、大丈夫ですよ。すぐそこにATMがありますから、ちょっとお財布を元気にして、もう一回挽回しましょう?」
後日談:
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