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長編

駄菓子屋

JOKER 3日前
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している声が聞こえた。大きな声ではなく、物静かな感じだ。 カーテンを開けると、駄菓子屋に警察らしき人が何人かと、ブルーシートを持った人が数名いた。パトカーもいたような気がする。 何で駄菓子屋に警察が?と不思議に思い、親の部屋に走って必死で起こした。両親は外を見てから黙り込み、 「気にしないで。まだ寝ていなさい」と私に言った。 幼かった私には外で起きているのか分からなかった。ただこういう時、普通気にするなとか、見ない方がいいという親の言葉は返って興味が湧くものだが、なぜか本能的に本当に見ない方が、気にしない方がいいと思い、私はそのまま自分の部屋に帰って寝ることにした。 それから何日かして駄菓子屋は本当に閉店した。 あの日、おじいさんが自宅で首を吊って自殺したのだ。 しばらく店や畑はそのままにして、おばあさんが一人で住んでいたがそのうちにどこかにいなくなってしまった。 その後、畑は埋め立てされ、コンクリートで固めた駐車場になった。そこそこ車が停めてあり繁盛していたようだが、5年くらいでその駐車場もなくなり今は建売住宅が建っている。 これは私がのちに聞いた話だが、駄菓子屋のおじいさんが耕していた畑は、埋め立てして駐車場になる話が持ち上がった。 生活が苦しくなり、おばあさんが儲かる駐車場にするという契約書にサインをしたのか、本当は本人たちの土地ではなく、もとの所有者がそうさせたのかは分からないが、おじいさんが大切にしている畑をなくすことになった。 ここに駐車場を作ってほしくないと、おじいさんは近隣住民に署名を頼みに来た。もちろん我が家にも。 後に母が言うには、もう精神的におかしくなっていたおじいさんの話は支離滅裂だったそうだ。署名を求められたが、母は世帯主が不在のため分からないからと逃げたそうだ。 きっと近隣の人たちもそうしたのだろう。 署名はうまく行かなかったのだろう。おじいさんは自分が毎日手をかけていた畑が奪われると悟った。 その他にも色々な事情があったのかもしれない。お金に困っていたかもしれない。時々癇癪を起して怒っていたのは精神的に鬱になっていたからかもしれない。何に絶望して自分の命を絶ったのか本人しかわからないが、、 私があの日の朝見たブルーシートはおじいさんを運び出す時に使っていたもの。 今も実家に帰るときに思い出す。今は影も形もないが、いまだにあの畑で何かを必死で耕してるおじいさ

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  • 悲しい話だ
    いかん
  • 区切り方が上手く行くと、もう少し面白くなりそう^o^
    沙羅
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