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私達と一緒にいる⑤(FINAL)
長編

私達と一緒にいる⑤(FINAL)

匿名 2017年7月5日
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そんなジョナ君の顔を見せられて、私は胸が痛んだ ・・ごめんね、私のせいなのにね・・。 私は自分からジョナ君に近づいてジョナ君の胸を腕いっぱいに抱きしめた。 ジョナ君「・・さっきはごめん。」 私「・・大丈夫。」 私達は仲直りをして、私の部屋に入った。 鍵を開けて、ドアを開ける。 目に飛び込んできた光景に、私とジョナ君は言葉なくその場に立ち尽くした。 細かく破られたティッシュが床いっぱいにまんべんなく散らかっていた。 なんのティッシュなのか、所々赤黒い。 ・・血・・・? そんなはずはない。どこから血が出てくるのか。 それよりも誰がこんな事をするのか考えていた。 ジョナ君が部屋の中へ一歩足を踏み入れた時、何かにつまずいたのか転んでベッドの角に頭をぶつけた。 私「大丈夫!?」 私はすぐにジョナ君を抱き起こした。 部屋の床がヌルヌルしている事に気がついた。 みると床が油っぽい。 私「立てる?」 ジョナ君「気をつけて、床滑るよ。」 私「うん」 私は靴と靴下を脱いで裸足になった。 滑らないように慎重に歩いて中にはいる。 床は油でヌルヌルしていたがそこまで酷くは無かった。 雑巾で拭けばなんとかなるかも・・。 この油がなんなのかはハッキリわからないが、何となく考えはついていた。 考えが当たっていたら、最悪だ・・。 ジーソスの絵写真の前に置いてあった(お婆ちゃんからもらった)白い円状の小さな油入れのフタを開けた。 中にあるはずの油がほとんど無いくらいまでに減っていた。 1度も開けた事がない為、もとからどれくらい油が入っていたのかはわからないが、中はほぼ空っぽに近い。 私「ジョナ君・・。油が・・、」 私は、来て見てみてと言わんばかりにジョナ君を見た。 ジョナ君「・・中、油が入ってるんだよな?」 私「・・うん。・・でも何も入ってない。」 ジョナ君は指を突っ込んでみた。 中はヌルヌルとしていたので油が入っていたのは間違いない。 私達は一旦外に出た。 ジョナ君「・・不気味だな。たしかあの油、霊がいると泡立つって私ちゃんのお婆ちゃん言ってたよな・・。」 私「居たのかな・・?でも、何で床があんなふうに油まみれになるんだろう・・。」 ジョナ君「霊が歩いた後だったりして。」 初めてジョナ君が霊の仕業だというような事を口にした。 嬉しんやら悲しいんやら・・ 時間を見ると、そろそろボインちゃん達と約束した時間になる。 するとすぐに電話が鳴った。 私「もしもし」 ボインちゃん「もしもし?今ジムにいるんだけど、今どの辺?」 私「あ、うん、今行く。」 私はすぐに電話を切った。 私「ジョナ君、」 ジョナ君「おう、行ってこい。部屋、掃除してるから。」 私「え、良いの?」 ジョナ君「おう、どうしようもないだろこのままじゃあ。」 私「ほんとにありがとう。今夜おごるから。」 ジョナ君「良いよ別に。行ってこい。」 私はスマホと自分のノートパソコンだけを鞄に持ってジムに行った。 そこでボインちゃんと二グラちゃんと合流して、ボインちゃんの授業の教室に向かった。 緊張する・・ 私「ねぇ、教室入ったら1番後ろの端っこに座るね。」 ボインちゃん「えー大丈夫だよ〜私の隣に座って!」 私「良いよ、悪いよ、ただ座るだけだし・・。」 私と二グラちゃんは授業に関係ないので1番後ろのドアの近くに座った。 さすが、夜の授業だけあって、いる生徒も少ない。 二グラちゃん「ボインちゃん、夜型だから、嫌いな教科はこの時間に取るのがベストなんだって。」 私「おーなるほど!夜じゃないと入る気になれないんだ。いつも休んでるしね。卒業出来るか心配だけど。」 私達は久々に笑った気がした。 授業は普通に進んで行く。 時折先生は私に怖い視線を送ってくる。 もしかして邪魔だった・・?と思いながらも、教室に居座った。 先生は10分早めに授業を切り上げた。 切り上げる前に先生はこんな事を言った。 先生「後ろにいる2人、あとボインさん、ちょっと残って。」 他の生徒達の視線が自分らに向く。 生徒達がずらずら教室を出た後、私と二グラちゃんはボインちゃんの座って居た隣の席(前の方)に移った。 先生は私達の前の席に座った。 先生「・・・この子がそうかしら?」 先生は私を見ながらボインちゃんに話しかけた。 でもすぐに先生は目線を後ろにずらす。 何かをじっと見ているようだ。 私達は緊張して何も喋らない。 先生「・・・。どうしようか・・。先生も詳しくないんだよね。見えるってだけで。大した事も出来ない。」 二グラちゃん「見えるんですか?」 先生「・・・うん・・・、なんか、殺したいとか、不幸にしたいって気持ちはないみたいだけど、ほっとけばそのうちそうなるかも。何が理由であれ、こういうのと通信してはいけないわ。こういうのと一緒にいてはいけない。」 ボインちゃん「どうすれば良いの・・?」 先生にもどうすれば良いかわからないらしい。 少し沈黙が続いた。 私「・・何が見えるんですか?」 先生「そこに、背の凄く高い男の人が立ってるわ。身体が大きくて、髪の毛はくるくるのロン毛。」 先生は教室のドアを指差した。 先生「ドアの外からこちらをずっと見てる。」 私達はいっせいに後ろを向いた。 そこには半開きになっているドアが見えるだけ。 でも先生の言った男に覚えがある。 昨日私の部屋の前に立っていた人がまさにそんな感じだった。そして今朝私の部屋を覗き込んでいた大きな人影もそんな感じ。 私「その男の人、白い大きめのTシャツに、黒いスラックス履いてたりしますか?」 先生「・・見たの?」 私「昨日の夜、そんな感じの男の人が私に部屋の前に立ってました。今朝も窓から私を覗いてました・・。」 ボインちゃん「こわっ!何それ!鳥肌立ったんだけど!」 先生「そうね・・あなたの事が好きみたい。今まで気づいてもらえなかったけど、あなた達は彼の存在に気づいてくれた。だからイタズラしてるんだと思う。」 私「何それ・・。」 あきれてしまった。もしこの先生の言っている事が本当なら、私の苦しみはなんだったのだろう。 でも逆に分からない事がわかってくると、少しだが安心する。 先生「気にしない事よ。気持ちで負けちゃダメ。強い気持ちを持つ事。そして何があっても気にしちゃダメ。あたかも何もなかったように振る舞うの。気持ちを強く持つ事が大丈夫。」 私達は何を言っていいのか、言葉なく目を合わせた。 私「・・そうしたら、金縛り無くなりますか・・?」 先生「え?」 私「・・毎晩金縛りにあうんです。部屋の中も、何かが落ちたり、荒らされてたり・・・。本当に怖いです。気にしないようにってのは絶対に無理だと思います。」 先生「・・だから気持ちって大事なんだよ。そこからどう立ち上がってくるかはあなた次第。大丈夫、あなたなら出来る。自分で思っている以上に、あなたは強い人だよ。」 話を割り込むようにボインちゃんが聞いた。 ボインちゃん「何で、私ちゃんだけこんな酷いんですか?」 先生「それは私ちゃんの霊感が強いからだと思うな。」 唖然。 先生「前にもあったと思うよ、不思議な事があったりとか。まぁ憑かれたのが今回初めてならまだ何も知らなくて当たり前だよね。」 先生は笑いながら言う。 (いや笑うなよ、結構ガチですよわたし。) 私「どうすれば良いの私?」 先生「ごめんね、先生特別な力があるわけじゃないから、お祓い出来たり、幽霊倒すとか出来ないから。」 (いや、だから笑うなって。) 先生「さっきも言ったでしょ、気持ちが大事。大丈夫、私ちゃんなら気持ち1つで霊の1体や2体吹き飛ばせるって!」 先生は自信満々にそう言った。 その後も先生に色々聞いてみたが返ってくる答えはみんな同じ。 私の気持ち次第なんだと。 でもそんなんで本当に怖いものはどっか行ってくれるのだろうか・・ ー ー ー それから1週間、先生に言われた通り気を強く持つようにした。 怖くても「怖くねーぞ!」とか「何も聞こえなーい、何も見てなーい」と、何事も無かったように振る舞った。 金縛りになっても暴れず、心の中で「ふざけんなごら!」みたいな気持ちを持って金縛りと向き合った。 実際に、無理矢理こう思う事で次第に本当に怒りに似た感情が出てくる事もあった。 何日間も頑張って恐怖にたえて勉強して、睡眠不足でも毎日大学行って笑顔を絶やさずにいて、友達ともわざと霊の話題に触れないで過ごしているのに、なんともしつこい霊・・。 でもそんなある日、不思議な金縛りを体験した。 金縛りになる直前なのか、寝ているはずなのになぜか急に起きてる感覚(意識がある?)がした。 もちろん目はつぶっていて、自分がベッドでスヤスヤ眠っている感覚もあるし、自分が無意識に呼吸してる息の深さも感じた。 目をつぶっている感覚もあるのに、なぜか視界もある。 私の部屋だ。 ベッドに横になっている。 起き上がる(よいこらしょって起き上がった感じではなく、体が無いくらい身が軽く、視界にはなぜか自分の体も入らなければ、手も入ってこない。まさに部屋だけ)。 周りを少し見渡す。 ほんの数秒でまた体が圧迫されるような痺れと共に視界も消えていった。 ここでまたはっきりと自分が今金縛りにあっている事がよくわかる。 いつもと同じ。 でも今回は力が弱い気がする。思いっきり抵抗すれば抜けられる気がした。 私は抵抗してみた。 抜けられそうだった。 パッと一瞬抜けた気がした。 でもまた戻る。 この繰り返しを3回ぐらいしたと思う。 でもやはり今回の金縛りはいつもと違って弱く、最後には私の勝利!こんな感じ初めて。 まるで吸い込まれる自分の体を自力で脱出したみたいな感覚だった。 でもここで先生の言った事を忘れては意味がない。 私はまた何事も無かったように眠りに着いた。 ー ー ー ー それからほんの数日後 金縛りもまだたまにするが、気にしない事に慣れてきた。 金縛りしても怖いと思わなくなってきたのだ。 たまに怪奇現象もあるけど、気にしないし怖くない。 ボインちゃん「私ちゃん!!!!!」 ボインちゃんが凄い勢いで食堂に入って来た 私「うるさいよ!みんな見てるよ!」 ゲイ君、 チャイナ君、 おデブ君、 ノッポちゃん、 の4人で食堂にいた私達 ボインちゃん「・・・先生が死んだ。」 私「・・・は?」 ゲイ君「誰が死んだって?」 ボインちゃん「あの霊感の先生だよ!!」 なんとなく忘れかけていた『怖い』という感情がそこにポンっと現れた気がした。 ボインちゃんが言うには、交通事故だったという。 私「・・・どうしよう・・・私達のせいじゃないよね!?まさか・・!!」 ボインちゃん「落ち着いて!そんな訳ないでしょ!・・・事故だから。てかそのせいだったらあんたもとっくに死んでるよ!」 ゲイ君達はどうして私達のせいになるのか気になって聞いてきたが、ボインちゃんは適当に話をそらした。 私達はその後、職員室へ行って他の先生から色々話を聞いた。 明日の夜にお通夜が開かれるとの事。 ※日本ではないので『お通夜』とは言いませんが、ここでは『お通夜』と書かせて頂きます。 私達はお通夜に行っていいものなのか、お世話になったのだから、最後のサヨナラくらい言っても良いのかなとも思う。 話し合いの末、私達は行かない事にした。 その代わり、明日は大学を休み、前にお婆ちゃんが言っていた教会に皆んなで朝から行く事にした。 そこで亡くなった先生の為に、しっかり天国に行けるようにお祈りするつもりだ。 ー 朝 ー ジョナ君運転で皆んなで教会まで車を走らせた。 フロントガラスがなおった事は言うまでもない。 キャンドルを燃やしてお祈りをし、教会の中で歌を歌う。 祈りが終わって人々が帰っても私達はまだ中に残っていた。 黙って座っている私達。 その時、急に私の脳内に何か映像が横切った。 右も左もわからない真っ黒な世界に、あの背の高い男が私の目の前に立っていた。 でもその目は見えない。 一瞬の出来事だったので何が起こったのか理解できなかった。 不思議だ・・夢を見ていた訳でもないのに・・ でも不気味だった。 私達は結局、夕方の4時に教会を出た。 帰り道の車の中、私はお通夜に本当に行かなくて良いのかずっと考えていた。 ジョナ君「どうしたの、私ちゃん。ずっと考えてるの?」 私「・・行かなくて良いのかな、本当に。」 ジョナ君「責任を感じてるから行こうと思うのはどうかな。私ちゃんが殺したんじゃない。誰のせいでもない。事故だったんだ。私ちゃんのせいではない。」 私「最後のお別れぐらい、とも思ったんだけど・・。」 ジョナ君「教会で先生の為に祈ったんだ。これがベストだと思うよ。俺たちに出来る事はやった。先生もきっと天国に行けるよ。」 私「・・・うん・・。」 結局私達はお通夜にもお葬式にも行きませんでした。 そして不思議と怪奇現象も無くなり、普段の日々が戻り、無事に大学を卒業できました。 ※ちなみに金縛りが無くなったのはそれから数年してからです。 毎日では無くなりましたが、徐々に回数が減っていき、今現在ではもう3年くらい金縛りになっていません。 お し ま い ーーーーーーーーーーー これが私の人生最大の恐怖体験でした((((;゚;Д;゚;))))カタカタ 実際の話は1ヶ月ちょっとくらい悩まされていてもっと色々な怪奇現象だったり、ジョナ君とも色々あったのですが、ざっとした流れはこんな感じです。 長くなってしまって、途切れ途切れで投稿したので読む側からしたらもの凄くめんどくさいお話になってしまいました。 すみません・・ 話し方も上手じゃないし、あった事をただタンタンと書いています。 はい。すみません・・ ちなみに、 カーテン越しにいた友人は ↓ 携帯電話 ↓ 私達と一緒にいる(①、②、③、④FINAL) でございます! 聞いてねーよって突っ込まれるかもですが、はい、一応こういう順番でございます・・ (最後あっけなくて申し訳ありません・・) 最後まで読んでくださいました皆様、ありがとうございました! 本当に感謝です!! 優しいコメントをして頂いて、本当に嬉しかったです!! ありがとうございました!!!(⌯˃̶᷄ᗝ˂̶̥᷅⌯)

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