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中編

いつもと違うお化け屋敷

匿名 2025年7月26日
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私が小学6年生のときの体験。 私が住んでいる地域(山の中にある街)では、毎年恒例の夏祭りがあった。 その年も、いつものように神社に出店が並んだが、なぜか神社の丘の下の日陰のほうにあるスペースにお化け屋敷が立っていた。 例年だったら、もっと目立つところにお化け屋敷の小屋を建てるはずなのに・・。 お化け屋敷の業者がくじ引きか何かでハズレの場所を選ばされたのかな?と思っていた。 私はお化け屋敷が好きだし、ほぼ毎年見てきたので今年も行ってみることにした。 一緒に来ていた友達は、用事で帰ったのでお化け屋敷に来たのは私一人だった。 お化け屋敷は、丘の下の日陰の場所にあるせいか暗くていい味を出していた。 しかも去年までと違う業者なのか、装飾が凝っていて普通に遊園地にあってもおかしくないくらいの雰囲気を醸し出していた。 お化け屋敷の料金表を見ると、結構安かった。 しかも小学生以下の女の子は途中で逃げたりせずに最後まで進むと初回のみ「1000円分の金券」が貰えるという。 私はそれだけ怖いお化け屋敷なのかと少しビビったが、6年生だし今まで何度かお化け屋敷には行ったので試してみることにした。 お化け屋敷で受付をすると、入り口のスタッフから簡単な説明があった。 このお化け屋敷では、手を後ろで紐で縛られてまわることになっているという。 手を縛るのは、「何者かに拐われた主人公」という設定と縛られていることで恐怖感を増す演出によるものらしい。 説明を聞いてみてやめることも可能だった。 だが、金券欲しさと、腰抜けだと自分で思いたくないので挑戦してみることにした。 ・・・ 入り口で、若い男性スタッフに後ろ手に縛られてしまう私。 男性スタッフに触られるのは手だけなのでそれ程おかしくないが、それでも異性に縛られるのって何か恥ずかしい・・ 中に入ると、迷路のように狭い通路が続いていて、廃墟のような壁や血痕、不気味な効果音など例年のお化け屋敷とは別格だった。 しかも、手を縛られているため余計に恐怖心が増す。 先に進む程、暗くなっていった。 辛うじて壁が見えるくらいで、壁を触って確かめることができないってのがまた少し怖い。 さらに進むと、少し長い通路と、横に穴が空いている壁があった。 私はそれを見て、(ああ、何かが飛び出して来るんだな!)と思った。 穴の形からして、中から妖怪の手か何かが出てくるのは容易に想像できた。 私はゆっくりと穴に近づき、穴の前を通り過ぎようとした次の瞬間! 中から赤い手が出てきた! 「きゃああ!」 声を上げる私!! 大声を出したのはビックリしたのもあるが・・・何とその赤い手は私の胸の膨らみを掴んでいた。 「何するの!」 私がいうと、手はサッと引っ込んだ。 穴の中はこちらからは覗けないようになっていて、縛られているので調べることもできない。 (何これ?わざと??) さっきの手の主はサッと隠れて、物音もせず、中の様子は全く分からない。 私の胸には触られた感触が残っていた。 そこからさらに進むと、また狭くて暗い道が続いていた。 突き当たりに何かいるんじゃないかと思っていると、そこには包帯ぐるぐる巻きのミイラのような妖怪がいた。 ミイラはいきなり両手を広げて、わぁーっと私の体に抱きついた。 「いやぁ!やめて!」 私は割と本気で嫌がっていたが、ミイラは一向にやめない。 ミイラはしばらく私の体を抱いたあと離してくれた。 さっきの赤い手といい、私は別の意味での恐怖も感じていた。 そこから先に進むと、正方形状の部屋のような場所に出た。 部屋から続く通路は複数あり(どっちに行けばゴールだろう??)と思っていると、複数の通路から一斉にフランケンシュタインやゾンビなどの妖怪が現れた。 さらに私が来た道からも血塗れの白衣を着た妖怪が・・ 「きゃああああ!!」 妖怪たちは、一斉に私を取り囲んだ。 私はあっという間に妖怪たちの餌食に・・。 妖怪たちは、私の体を押さえて、体をいじったりしていた。 手を縛られている私は体を守ることもできなかった。 しばらくすると、さっきのミイラや手を真っ赤に塗った男もその場に着て、私は5人の恐ろしい妖怪たちに悪戯されていた。 「やめて!!お願い!!」 私が訴えるのも虚しく、私の体は複数の手で悪戯されていた。 しばらく悪戯されたあと、私は服を直されて男たちはどこへともなく去っていった。 私は慌てて立ち上がると、ゴールはすぐそばだった。 そしてゴールで紐を解かれて、約束通り1000円分の金券を渡される私。 お化け屋敷の近くには人通りもあって出てきた私を見ていたが、汗だくの私を見て(そんなにこわいお化け屋敷なのか!)って思っているだろう。 実際、別の意味で怖かったが。 翌年以降は今までの、人通りの多いところにあるありふれたお化け屋敷に戻っていて、あのときのお化け屋敷を見ることは二度となかった。

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