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ぼたん様
長編

ぼたん様

匿名 2016年7月19日
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これは私が体験した話です。 初投稿なので怖くないかもしれませんがご了承ください。 六年生の春、私は兵庫県のA市に引っ越してきた。幸い学校では友達はすぐにでき、早く馴染めることができた。 A市は山や川があるのどかな町で、みんながいつもニコニコしてた。だけど、そのニコニコがなぜか私は怖く感じていた。3連休に友達の家に泊まりに行っていた。メンバーはいつも遊んでいる春華と未冢と私。 未冢の家は、母・父・おばあちゃんの4人家族でいつもあったかい家庭。夜になるとやはり、怖い話になりみんな聞いたことがあるような話をしていた。 未冢と春華がぼたん様と話していてなに?と聞くと春華が話して出した。 「あいか(私)は転校してきたから知らないかもしれないけど、この地域にはね未冢のひいばあちゃんの時代ぐらいかな?その頃からぼたん様っていう女の人の念があって、今は裏山の祠に祀られているんだけど重数年に一度他の地域からきた人を自分の子供にしようとして、あっちの世界に引き込むの!」 この話をしている時春華が笑顔で少し怖かった。後に話をしてぼたん様についてわかったのは以下のこと ・他の地域の人を引き込もうとするのはこの地域の人は昔から守護霊が強く引き込めないらしい。 ・自分の子供にしようとするのはぼたん様が子供が大変好きだから?だそう。 その後はあいかヤバイじゃんwとか話しながらみんなで寝た。 3時ぐらい?なぜか温かみを感じて目を覚ました。うっすら目を開けると優しそうな目をしたおばあさんに、膝枕をされていた。頭を撫でられていて、自然とその目には敵意を感じず眠ってしまった。みんなが起きた時におばあさんいたよねー?ときくとえ?なに言ってるの?と聞き返されてしまった。何故だろう…と考えながら家に帰った。帰る前に未冢のおばあちゃんが黄色のお守りをくれた。その日の夜だった。またあのおばあさんが現れたのはまた、私が寝かけていると「…ちゃん…いかちゃん…あいかちゃん…寝てるのかい…?」そうして私を撫でた手は昨日の温かさを微塵も感じないほど冷たかった。「何…?おばあさん誰なの?幽霊なの?」と怖くなった私は聞いた。少しおばあさんは黙った後に答えた「…私はね…まぁ幽霊みたいなものだね…でも悪さをしに来たんじゃないよ…あなたみたいな子を見ていたいだけだよ…悪さはしないから追い払はないでおくれ…」私にはおばあちゃんはいなくて、いつも友達のおばあちゃんが羨ましかった。おばあちゃんの温かみを知ってしまったいま引き返すことはできなくなっていた。その時神社にでも行って払えばよかったと後から後悔するとは知らずにその存在を認めてしまった。私が分かったからと伝えるとおばあさんは笑顔に微笑み椅子に腰掛けていた。「おやすみ」とおばあさんに私はいい眠った。普通に話せていたのはこの時点でもうおばあさんの考えの中だったのかもしれない。朝になり学校へ行った。何故か未冢に避けられていて不安な1日だった。その日の夜おばあさんに未冢の事を相談した。 「そうかい…あいかちゃんは未冢ちゃんの事で困っているんだね…?おばあちゃんに任せなさい。」 そういった後少しおばあさんの顔が笑って見えた。次の日学校に行くと未冢は休みだった。家が近かったので連絡もんを届けに行った。家に行くと未冢のおばあさんが連絡もんをもらいに来た。目は血走っていて怖かった。家に帰ったらおばあちゃんにそうだんしなきゃ。以外は考えずに逃げ出すように帰ろうとした。でも手を掴まれた。 「あいかちゃん!!ぼたん様に魅入られただろう!?」 はじめは意味がわからず戸惑っていた。 「どういうことですか?ぼたん様って未冢が話していた都市伝説でしょう?」 「最近優しい目をしたおばあさんがあいかちゃんの近くに来なかったかい?」 少しおどろいた。優しい目をしたおばあさん…私は知っている。あの相談に乗ってくれる幽霊のおばあさんだ。 「います…けど。おばあさんはぼたん様なんかじゃないし子供が好きなだけ!ぼたん様なんかといっしょにしないで!」 そう言い私は泣きながら帰った。やっとやっと本当の優しい私だけのおばあちゃんに出会えたのに。ぼたん様なんかじゃない…!未冢のおばあさんなんて死ねばいい!! 帰るとおばあさんがニコニコして、出迎えてくれた。 「なにか…私のことを誰かに聞かれたかい…?」 私は信じているおばあさんに包み隠さず全て話した。ぼたん様の事も未冢のおばあさんの事もおばあさんは少し困った顔をした後笑顔で 「話してくれてありがとね…ぼたん様ね…任せなさい…」 その日の夜だった。サイレンの音で起きたのは起きて怖くなった私はおばあさんを探した。いつもは隣で見守ってくれているはずのおばあさんがその日はいなかった。泣きながら私は外に出た。焦げ臭い…家に戻りたい。だけど、行かなければいけない気がした。焦げ臭さが漂う方向に行くにつれサイレンの音は近づいた。途中で気づいた。この道は未冢の家に行く道。冷や汗がじわっと出てきた。でも引き返したら家に1人で震えなければならない。私は恐怖の気持ちを消し進んだ。燃えた。燃えていた。未冢の家が炎に包まれていたそして笑顔で炎の中にいるおばあさんも。私はわけがわからず家に走った。なんなの?ぼたん様っておばあさんの事なの!?なんで未冢が殺されるの?私が未冢の事をおばあさんに話したから?そんなことを考えながら逃げた。そう、逃げたんだ。家に帰るとさっき未冢の家にいたはずのおばあさんがいた。その時はもはやおばあさんに恐怖以外感じられなかった。 「こんな時間にどこに行ってたんだい…?」笑顔で聞くおばあさんが壊れて見えた。もう心は耐え切れなかった。信用していた人物がうっすらと私の中で崩れていくのを感じた。時刻は4時あと30分も経てば日の出。おばあさんはいままでから考えると夜しか現れない。私は家を飛び出し逃げた。おばあさんは笑顔で追いかけてきた。「どうしてだい?なぜにげるんだい?ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」ずっと笑っていた。私は春華の家のチャイムを鳴らしまくった。その間もどんどんおばあさんは近づいてくる。もうすぐというところで春華のおじいさんがドアを開け私を抱きしめ玄関に入れたそして笑顔で向かってくるおばあさんに水?をふりかけドアを勢いよく閉めた。私は安心感から涙を流した。おじいさんは春華と私を茶の間に集めた。そこには近所のおばあさんと知らない人がいた。その人たちは白い服を着ていてお坊さんもいた。 お坊さんは 「最近おばあさんが君のことを守ったり、しなかったか?おばあさんに話した人たちは不自然に消えたりなくなったりしなかったか?」 いろいろ聞かれた包み隠さず全部話した。 話している途中おばあさんの笑い声が部屋に響いたその度にお坊さんはお経を唱えた。全部話すと私に白い布をかぶせ言った。「お前が言っているおばあさんはぼたん様というこの地域に昔からいる邪悪な念だ。昔、ある綺麗な娘がいた。その娘は子供が大好きでいつも近所の子供を家に招いていた。でもいつしか少しの時間しか一緒に子供達と入れない事を辛く思ったのか子供達を監禁して自分の物にした。だが、長くそれも続かず娘は首を切られた。娘の子供に対する執着は強くどんなに払っても払いきれなかった。いつしかぼたんの咲く時期に子供をさらいに来る幽霊がいた。それが、ぼたん様だ。今も子供をさらいに重数年に一度現れる。お前に白い布をかぶせたのは白いものはぼたん様はみえないからだ。朝までここにいなさい。」お坊さんはそう言うと私の肩に手を置き念仏をひたすら唱えた。その間もおばあさんの声は聞こえた。でも耐え続けた。朝になるとお坊さんが私を起こした。 「よかったな。ぼたん様はお帰りになられたようだ。」 といいお坊さんは帰った。春華のおじいさんによると火事が起きた時にもしかしてと思い昔からぼたん様をお返しするメンバーを集めたそうだ。笑顔でおじいさんは帰らせてくれた。 家に帰るといた。あの笑顔のおばあさんがいたのだ。 「お坊さんのおかげで連れて行きやすくなったよ。おいで…」 その時きずいた。この地域の人がいつも笑顔の理由。他の地域の人を生贄にして自分たちが生き延びるため油断させてぼたん様に捧げるのだ。 私は未冢のおばあさんからもらったお守りを思いっきり投げつけた。すると、消えた。おばあさんは笑っていた。消えるときも。 きずいた未冢のおばあさんは私をずっと心配してくれていたのだ。これで終わりかはわからない。だけど終わった気がした。私は母と父が家に帰ってくるといままでの事を話し地元でお祓いを受け地元に引っ越した。もう、あの町に戻る事はない。だけど時々思い出すのだおばあさんの温もりと人間の醜さを。皆さんも兵庫県のA市には気おつけて。みんなが笑顔だったらあなたを次の生贄にするつもりかもしれません。

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