
中編
霊の通り道
匿名 3日前
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さず帰宅のタイムカードを押そうとしました。
すると、ファクスに一枚の紙が見えました。
追加出庫の連絡でした。
いつもならトイレのときとかついでに見にくるのですが、今日は、忙しかったので追加のファクスがきてるか確認ができなかったのです。
「もう施錠しちゃったのに…しかもよりによって奥の商品だよ…」と思いながらも、ぶつぶつ言っても仕方ないと思い、また倉庫に向かいました。
シャッターをあけて電気をつけて歩き出しだしました。
紙を見ながら歩いていたので、あまり前を見てなくて、ちょうど長い方の建物に曲がる際に、棚の商品にぶつかり、落としてしまいました。
「なんだよ…」といいながら直してると、
建物の1番奥が何か光ったような気がしました。
建物の奥は、一箇所だけ向かい合わせにガラス張りになってるとこがあるので、きっと車の光か何か入ったんだろうと思い、そのまま進み続けました。
するともうすぐ電気をつける場所につくと思った瞬間、今度は、明らかに奥で青白く光った人の形をしたものが左から右へとゆったり横切りました。
私は、言葉を失い、立ち止まりました。
1分くらいたったでしょうか…
するとまた左からまた出てくるような気配を感じました。
わたしは、一目散に出口まで逃げ出しました。
電気を消さずに、施錠して、すぐに帰りました。帰ってから中々怖くて寝付けなかったのを覚えてます。
追加の出庫は次の日の朝、日勤に出し忘れたと連絡をして、なんとかことなきを得ました。
しかし、あの霊のようなものは、どうやら、俺と代わりに転勤したやつもその事実を知っていました。
そいつから聞いた話ですが、
前によくうちの倉庫にきていた運転手で霊感が強い人がいたらしく、
その人から聞いた話ですが、
どうやら合わせ窓の横に昔、井戸があって、そこから霊の通り道になっていると言っていたそうです。
それから数年経ち、
今では、その倉庫は使われていません。
建物だけが残っています。
また誰かが通り道に使っているかもしれません…
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