
中編
異常な試合
つなか 3日前
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カウントは最初から。つまりこの場合まだ試合は終わっていなかった。
デブはわざと技を解き立ち上がって、試合を続行させたのだ。
安堵の表情が一瞬で強張る。
主審の「はじめっ!」の声がかかる。
デブはまた私の袖を鷲掴みにすると、軽々と私をぶん投げた。
今度は背中の半分近くがついてしまった。
しかし主審の判定は【有効】
これはよくある話なのだが、子供の試合では、同じ道場の大人が主審や副審を務めることもザラにあり、彼らは自分たちの教え子への判定を緩くしてくれることがある。
喰らった技が本来は一本であっても、技ありや有効になったり、逆にこちらがかけた技が本来有効であっても、技ありにしてくれたりなど。
背中の半分がついてしまったのにも関わらず、主審を務めた先生はそれを有効にしてくれたのだ。
しかしそれはありがた迷惑な善意だった。
案の定、試合がタイムオーバーで終わるまで、投げられ、呼吸を止められ、解放され、の【窒息寸止め地獄】は続き、試合はデブの優勢勝ち。
試合後、笑顔のデブに言われた
「また試合で当たるといいな」
は、今でも忘れられない。
この怖い話はどうでしたか?
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- 相手最低だなつばさ
- 柔道の試合で対戦相手に怖い思いをさせられた、ただそれだけの話ですね。霊的なことも不思議な要素も一切ありません。まあ投稿者が怖い思いをしたことは事実でしょうが。あ
- どゆことどゆことどゆことどゆことどゆことどゆことどゆことワタシハサイコパス
- 意味がわかりませんでした。ねこ