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長編

もう一つの鎌

匿名 3日前
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へ向かう途中、金目さんは何とも形容しがたい、不穏な気配を感じたそうだ。 それが何であるのか、金目さん自身もその時は理解出来ていなかったようだが、それはYマンションに到着した瞬間、漠然とした不穏な気配が輪郭を帯びるように、はっきりと感じたそうだ。 その時、金目さんは闇夜の中に浮かび上がる鬱蒼としたYマンションの佇まいを見てここは本当に良くない場所だ、何か良くない事が起きる、ここにいたくないという予感がした。 しかし周りにいる3人の友人は金目さんがその時感じていたような不安は一切無く、まず一階を探索して徐々に上の階に向かって行こうなどと話していたらしい。 金目さんはこの時、本気でこの場所から離れようと思い友人を説得したが、せっかく来たのだから少しだけでも中を見たいという友人達はそのまま中に進んで行ってしまったらしい。 こんな不気味な場所に入るのは嫌だが、1人取り残される恐怖と天秤にかけた時、金目さんの中で後者に皿が傾き、結果として彼女も渋々ながら3人に同行してYマンションへと入った。 道中、Yさんはひっきりなしに感じる背筋を走る不穏な気配に思わず泣きそうになったと言う。 そんな中、4人が一階の探索を終えて二階に続く階段を登り始めた所で金目さんはいよいよ自分の中で膨らんでいく、あの形容しがたい、しかしはっきりとした嫌な予感が爆発的に強まったのを感じたそうだ。 それは二階へと続く階段の踊り場に無造作に捨てられていた。 最初、それに気づいたのは金目さんだった。 そして金目さんはそれに気づいた瞬間、何故だかは分からないがとてつもない恐怖を感じたという。 踊り場に置かれていたのは、一本の草刈り鎌だった。 よくよく見たわけではない暗かったので不鮮明だが、鎌であることに間違いはないらしい。 何故こんなところに鎌が置いてあるのか、それを考える前に金目さんは叫びながらその場を走って戻ったらしい。 その異常な様子に周りの3人は一瞬、置いてけぼりを食らったが金目さんの並々ならぬ状態に恐怖を感じたのか、すぐに彼女の後を追って走って来たという。 そして4人がYマンションを走り抜けた止めてあった自転車の所にまで戻ってくると、金目さんは再び目を見開いたという。 先ほどYマンション二階へと続く階段の踊り場に落ちていた鎌らしき物。 それと同じ、古びた草刈り鎌が金目さんの自転車籠の中に無造作に入っていたからだ。 それ

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    結梅
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