
長編
2012年 夜行バス事件
Joe Steel 4日前
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は女性客の悲鳴が響き渡り、一時騒然となった。
運ちゃんAは慌てながらも、運ちゃんBをその場に残し、会社に連絡をとり指示を仰いでいた。車内は半分パニックになり、女性は目を覆うようにうずくまり、男性は野次馬のように運ちゃん達を取り囲んでいた。
そこに一人の男が名乗り出た。こいつがまた奇妙な偶然であった。
「私は医大の研修医です。私でよろしければその方を診ましょう。」
たまたま居合わせた医者(のたまご)。まるで昔のドラマみたいな展開だが、事実そんな男が偶然いたのだ。この男を研修医Cと呼ぶことにする。
特に反論する者もおらず、研修医Cは血まみれの運ちゃんBにさわり、眼孔や口内を調べ始めた。そんな奇妙な状況を、私の彼女や他の客は周囲で見守っていた。
そこで、彼らはさらに奇妙な状況を目にすることになる。
騒然な状況の車内、地面には大量の血。全員が血だまりから距離を取り、その中心にうずくまる研修医Cと運ちゃんB。まるで殺人現場のような状況にも関わらず、その近くの席で寝たまま動かない女性客がいた。
不自然に思った他の客が、大丈夫かと声をかけようとしたその時、その女性の異常な状態に気が付いた。
その女性は倒したシートに寝ているのだが、体は不自然に反り返り、目と口が見開いたまま固まっていたのだった。足は思い切り曲りシートを挟みこむように固まっていて、その足には運ちゃんBの血が付着していた。
静かになりかけていた社内がどよめき始めた。研修医Cは冷静な態度でその女性に近づき、腕をつかみ、脈を確認した。そしてこう言った。
「この人は死んでいます。」
再び響き渡る悲鳴、わけのわからない状況に車内は混乱していた。
彼女もこの後の事はあまりよく覚えていないとの事であった。
運ちゃんAは、乗客に後ろの方の席に移動して待機するように指示をし、俺の彼女も指示通りに移動し、事の経過を見守っていた。他の客と一緒だったが、恐怖のせいか会話はほとんどなかったという。その間、研修医Cや運ちゃんAは前の方で何やら会話したり電話を掛けたりしていた。
その時、また奇妙な事が起きた。
倒れていた運ちゃんBが意識を取り戻し、起き上がったのだ。しかも何故か大量に吐血したというにも関わらずケロッとした感じで、普通に話したり動いたりしていたらしい。
ほどなくして、警察が来て、続いてバス会社の代理バスが到着した。
彼女は代理バスの方へ移動するよう促され外に出
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- 無理心中の話かと思いました。うみゅ
- 過度に飲み過ぎた次の日に、同じように血液を含む液体を大量に吐く人がいます。私も見たことあるけど、胃の中で出血してるのが原因らしい。それじゃないかなぁ。だとしたら、二日酔いで運転なんて、バス会社としては世に出せない話ですからね、怖いなぁ。 亡くなった女性は、他の方も言ってるように血に驚いて心臓が止まったか。元々の持病で偶然亡くなったか。むーみん
- 人が亡くなってる時点で、そのまま代行バスに乗って立ち去る…ってまずないよね(--;)じょー
- 乗客の中に紛れ込んだ医学知識持った猟奇的殺人鬼による犯行で、その後すぐに代行バスで逃走。 とか考えると更に恐怖度が上がりますね。ぷちゅ
- 彼女の夢ではまい
- 死者は出たけど事件性が無いと判断して揉み消されたのかな?たりた
- 本当にあった?このサイト怖くて、眠れん真っ赤なマニキュア
- モヤモヤするあかさたなは
- 血を見て心臓マヒおこしただけのことでは?なの。
- うろ覚えなwアルバス ダンブルドア