んに相談して良かった。他にこういう相談出来る人いなかったから…」

「分かったから今日はもう帰ろう。腹減ってきたよ」

そしてその日はそのまま村瀬と別れ家に帰った…

◇◇◇◇

それから3日位経った頃だろうか…

仕事の一服休みに村瀬が話かけてきた…

「日記手に入ったッスよ」

と言って、村瀬の手にはデジカメが握られていた。

どうやら彼は、流石に日記そのものを持ってくるのはマズイと思ったらしく。両親が居ない時に日記の内容をデジカメで撮ってきたらしいのだ。

私は取り敢えずそのデジカメを預かると、日記を写したデータを、会社に起きっぱなしにしてあった、自分のノートPCにコピーした。

そして村瀬も自分の家のPCにコピーしたらしいので、仕事帰りに村瀬の家に寄り、二人で日記の内容をゆっくり見てみる事にした。

仕事を終わらせると。二人で真っ直ぐ村瀬の住んでるアパートへと向かった…

彼のアパートは何処にでもある様な、外に階段が付いた二階建てのアパート…

彼の部屋は二階の一番奥で、彼の部屋の玄関ドアの横には彼の私物が並べられて置かれており。半分物置状態になっていた。

村瀬は玄関の鍵を開け「どうぞ」と言って中に入って行った…

部屋の中に入ると。いかにも男の独り暮らしって感じで、必要な物以外何もない殺風景な部屋だ。

「適当に座ってください」

彼はそう言って奥の部屋で着替えをし始めた。

私はソファーに腰をかけると、直ぐに着替えを済まして彼は奥の部屋から出てきた。

「早速日記見てみましょうか」

彼はそう言うとPCの電源を入れ起動させた。

そして日記のデータが入っているフォルダを開いた…

するとそこには膨大な数のデータが入っていた…

どうやら彼は日記の中でも後ろの4冊位を丸々写してきたみたいで、その量は凄まじく、重要な事が書かれている所を見つけるのに少し時間がかかった…

日記の内容を書いていこうと思うが、流石に全部書くとその量で気が遠くなるので、抜粋して書いていこうと思う…

―井上陽子の日記―

平成22年5月12日 (水)

何を目標にしたら良いのでしょうか?

雅次が死んでからというもの何も良い事がない

夏美の病気も日に日に悪くなる一方

本当に辛いです…

平成22年5月20日 (木)

今日は夏美の病院の日でした

ようやく夏美の病に病名が付いた

病名は線維筋痛症

初めて聞く名前だった

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