あの夜のことは忘れもしない。
バイクで風に当たりながら俺は高速道路を、最大速度で駆けていた。
途中、乗り継ぎで、ガソリンスタンドにも
寄ったがその時のことはよく覚えている。
少し変わった店員がいたのだ。
店員A「いらっしゃいませ (んふ)」
俺「・・・」
そいつは、店員にしてオネエだった。口調からして。
とりあえず、なるべく避けつつ給油を済ませた俺は、何事もなく、元のコースに戻った。
乗り始めてから3時間は経ったであろうか。
途中で、変な音がした。ズシャ
気にもとめずに俺は運転した。
更に、1時間後
なんだか、体の具合が悪い。
防寒着を着てるのに、やたら寒い。
気になって、高速から出ようとしたんだ。
それでバランスを崩して倒れた。
頭を打ったのか意識が朦朧とする。
救急車のサイレンや、警察官の取り調べの声が聞こえてるなか、俺は、担架に乗せられた。
なんか、右足の感覚がねぇ
病院へ運ばれてる途中に、自分の体のこと聞いたら、右足のひざから下がなく、頭を打ったらしい。
病院で、手術が終わって、落ち着いた頃に
警察官が取り調べにやってきた。
気になって、事故について詳しく聞いた。
途中でバランスを崩して倒れたらしい。
だけど、右足は、事故現場からずっと離れた場所で見つかったらしい。
どうやら
俺は右足を他の車に引っかけて、失くしたまま運転していたらしい。
事故現場につく前に事故が起きなかったことより、右足がなくなったことに驚き、
後悔した。