だいぶ前の話ですが……実話です。

場所等詳しくは 伏せさせて頂きます。


眠れぬ夜には 少し遠くの方までドライブする癖?があり あの時もそんな理由だったと思います。

地元周辺を走ってたりすると かなりの高確率で友達に出会すので 合った時に面倒くさいので 山手の方へ いつも行くようにしています。

まだ 通った事の無い道を見付けては 車で入って行きます。行き当たりばったりなので 行き止まりや道が途中で無くなっていて その先が崖っぷちだったりしますが(笑)

中々 楽しくてやめられません。

周りが杉ばかりで 灯りの一つも無い山道( 林道です )を奥へ奥へと走って行くと 前方に何か黒い影が見えた気がして 速度を落として進んで行ったら 車が一台止まってました。

こんな山奥に 家があったっけ?って思いましたが スレ違いざま横を見たら 運転席と助手席のシートが倒れていたので………

あぁ~ね~( 苦笑 )とか思って 私は更に奥へ車を走らせて行きました。

あの車を追い越した場所から3Kmくらい走った所で Tの字の交差点に出て どちらに行こうか悩んでいたら……

突然 『 キャァーーーーーッ 』と悲鳴が聴こえました。( えっ? )と一瞬思いましたが 「 鹿だ鹿。きっと鹿。絶対 鹿 」と繰り返し( ちょっと怖かった ) Tの字の交差点を左に曲がり 家に帰りました。


翌日の朝 朝のニュースに耳を傾けつつ 新聞を広げて読んでいる( スポーツ欄を見てた )と テレビから 『昨夜 〇〇。〇の林道で女性の変死体が発見されました。女性は衣服を身に付けておらず………』

慌てて 新聞をめくって見ると小さくですが…詳細が載っていました。
大まかな地図が書かれていて 道を辿ると 丁度 あの車とスレ違った辺りでした。

更に上に道を指でなぞると Tの字の交差点がありました。

鹿の鳴き声だと思ったものは……あの時の……人の悲鳴だったのでしょうか?

それとも…本当に鹿だったのか?
今でも分かりません。








あれから…夜中のドライブの行き先は 海岸方面になりました。


お付き合い下さった方 ありがとうございました。

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