みたいだけど、ほっとけばそのうちそうなるかも。何が理由であれ、こういうのと通信してはいけないわ。こういうのと一緒にいてはいけない。」

ボインちゃん「どうすれば良いの・・?」


先生にもどうすれば良いかわからないらしい。
少し沈黙が続いた。


私「・・何が見えるんですか?」

先生「そこに、背の凄く高い男の人が立ってるわ。身体が大きくて、髪の毛はくるくるのロン毛。」


先生は教室のドアを指差した。


先生「ドアの外からこちらをずっと見てる。」


私達はいっせいに後ろを向いた。
そこには半開きになっているドアが見えるだけ。

でも先生の言った男に覚えがある。
昨日私の部屋の前に立っていた人がまさにそんな感じだった。そして今朝私の部屋を覗き込んでいた大きな人影もそんな感じ。


私「その男の人、白い大きめのTシャツに、黒いスラックス履いてたりしますか?」

先生「・・見たの?」

私「昨日の夜、そんな感じの男の人が私に部屋の前に立ってました。今朝も窓から私を覗いてました・・。」

ボインちゃん「こわっ!何それ!鳥肌立ったんだけど!」

先生「そうね・・あなたの事が好きみたい。今まで気づいてもらえなかったけど、あなた達は彼の存在に気づいてくれた。だからイタズラしてるんだと思う。」

私「何それ・・。」


あきれてしまった。もしこの先生の言っている事が本当なら、私の苦しみはなんだったのだろう。
でも逆に分からない事がわかってくると、少しだが安心する。


先生「気にしない事よ。気持ちで負けちゃダメ。強い気持ちを持つ事。そして何があっても気にしちゃダメ。あたかも何もなかったように振る舞うの。気持ちを強く持つ事が大丈夫。」


私達は何を言っていいのか、言葉なく目を合わせた。


私「・・そうしたら、金縛り無くなりますか・・?」

先生「え?」

私「・・毎晩金縛りにあうんです。部屋の中も、何かが落ちたり、荒らされてたり・・・。本当に怖いです。気にしないようにってのは絶対に無理だと思います。」

先生「・・だから気持ちって大事なんだよ。そこからどう立ち上がってくるかはあなた次第。大丈夫、あなたなら出来る。自分で思っている以上に、あなたは強い人だよ。」


話を割り込むようにボインちゃんが聞いた。


ボインちゃん「何で、私ちゃんだけこんな酷いんですか?」

先生「それは私ちゃんの霊感が強いからだと思うな。」


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