体験談では無く、聞いた話で都市伝説に近いものです。真偽はどうなのか分かりませんが、かなり不気味な内容なのでお話しします。

行旅死亡人という言葉があります。謂わゆる身元不明で引取手がない遺体に対する呼称です。発見後60日間遺骨と遺留品は保管されますが、その間に引取手が判明しない場合は処分が決まってしまいます。

ある日、都内の某駅で男性が投身自殺をしました。その男性は身元が分かるものを持っておらず、わずかな所持品や服装を公表しても引取手は現れず、行旅死亡人として扱われることになりました。

その後60日が過ぎ、遺骨と遺留品は規定により処分されることとなります。此処までならば悲しい出来事の一つとして終わっていたのですが、その直ぐ翌日に同じ駅で再び男性の投身自殺が起こります。
その男性も同じく行旅死亡人として扱われ、60日過ぎた後同様の処置を取られることになります。そして…

二人目の男性の処置がおこなわれた翌日、三度同じ駅で男性の自殺が起こります。

この辺りから関係者がこの一連の自殺に異様さを感じ始めました。

駅という事もあり、カメラでの映像が残されていました。それを確認した調査員達は目を疑いました。3人の衣服が同じに見えるのです。絶対ではないにしろ、まず考え難い偶然です。気味の悪さを感じ、残されている記録を確認するとやはり同じ特徴の服を着ていたことが裏付けられてしまいます。それだけに留まらず、所持していた遺留品類まで完全に一致する事まで判明してしまいます。

最初の男性が亡くなってから2回も遺留品が処分されたにも関わらず、その翌日には全く同じ特徴を持つ遺留品が新たに保管所に戻ってきているのです。

60日経つと同じ人が同じ場所で自殺を繰り返している、そんなあり得ない判断をせざるを得ない状況に、更に情報を集めるべく当時事後処理にあたった鉄道職員を訪ねますが、ここでも恐ろしい事実と向き合う事になりました。

現場で遺体に関わった職員は例外無く在職しておらず、中には既に亡くなった方がいる事も知らされました。退職した人達も決して健全とは言えない理由ばかりです。

此処までくると、関係者達も事の重大性と異様さに気付き、このままではいけないと、遺骨、遺留品、カメラの映像等、この件に関わる全てを然るべき場所で処理してもらう為にある場所へと持ち込みます。

どういった所なのかまでは分かりませんが、持ち込まれた物の経緯を聞いた

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