さらいに重数年に一度現れる。お前に白い布をかぶせたのは白いものはぼたん様はみえないからだ。朝までここにいなさい。」お坊さんはそう言うと私の肩に手を置き念仏をひたすら唱えた。その間もおばあさんの声は聞こえた。でも耐え続けた。朝になるとお坊さんが私を起こした。
「よかったな。ぼたん様はお帰りになられたようだ。」
といいお坊さんは帰った。春華のおじいさんによると火事が起きた時にもしかしてと思い昔からぼたん様をお返しするメンバーを集めたそうだ。笑顔でおじいさんは帰らせてくれた。
家に帰るといた。あの笑顔のおばあさんがいたのだ。
「お坊さんのおかげで連れて行きやすくなったよ。おいで…」
その時きずいた。この地域の人がいつも笑顔の理由。他の地域の人を生贄にして自分たちが生き延びるため油断させてぼたん様に捧げるのだ。
私は未冢のおばあさんからもらったお守りを思いっきり投げつけた。すると、消えた。おばあさんは笑っていた。消えるときも。

きずいた未冢のおばあさんは私をずっと心配してくれていたのだ。これで終わりかはわからない。だけど終わった気がした。私は母と父が家に帰ってくるといままでの事を話し地元でお祓いを受け地元に引っ越した。もう、あの町に戻る事はない。だけど時々思い出すのだおばあさんの温もりと人間の醜さを。皆さんも兵庫県のA市には気おつけて。みんなが笑顔だったらあなたを次の生贄にするつもりかもしれません。

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