今のアパートに越してきたのは1年前の春。
お金を貯めようと思って1K6畳のボロアパートを借りた。
ボロいだけあって防音環境は整っておらず、隣の部屋の歩く音は聞こえるし、上の部屋の掃除機をかける音なんてダイレクトに聞こえてくる。
ひょっとしたら僕の生活音も周囲に迷惑を掛けているのかもしれない。
あとたまに、部屋のドアの音もきしむ。
きしむ音も独特で、まるで人がドアを体全体で覆って押してるんじゃないかっていうような「ゴッ・・ゴッ・・」という音がする。
例えがおかしいかもしれないが、本当に人の気配さえ感じてしまうような時がある。
そしてある日、自分の部屋に帰宅した時に気がついた。
ドアスコープは普通、外部から見えないように設計されているが、たまたま気まぐれで覗いてみると、中が丸見えだった。
つまり、スコープではなくてガラスがはめ込まれているだけだったのだ。
しかも6畳一間しかないので、自室内の全てが鮮明に見える。
そして、自室のドアスコープを覗いている時に聞き覚えのある「ゴッ・・ゴッ・・」という音が鳴った。
なるほど。体をドアに密着させると、微かに動いただけでこういう反響をするのか。
つまり、1年前から何者かに、ずっと覗かれていた・・?
自室のドアスコープを外から見たことが無い人は、今すぐ確認した方がいい。
この怖い話はどうでしたか?
コメント(1)
これは怖い!
こたくん