従姉は夫、娘3人、息子1人の6人家族にもかかわらず、2部屋しかないアパートに住んでいる。
引越ししたいとは思っているが、一軒家を買うお金も無く、少しでも安い団地へ引越したいと思っていた。
そんな時、私の母の知り合いの女性が「借り手を探している一軒家があるのだがどうか」という話を持ちかけてきた。
その家は一軒家で、元々その女性のおばあさんが住んでいた家だという。
間取りは2階に6部屋、トイレ、1階にリビングと3部屋、トイレとお風呂があり、グランドピアノ2つ、家具付きというとても大きな家だった。
買えないなら賃貸でもいいということで、家賃は月5万円でいいと言っていたらしい。
その時点で母は怪しいと思ったらしいが、一応従姉に話を通し、一緒に家を見に行くことになった。

家に着くと、母の思った通り、なんとも禍々しい感じの家だったらしい。
(入りたくないな…)とは思ったらしいが、入らないとどんな感じなのかわからない、ということで母たちはとりあえず家に入ってみた。
中は至って普通だった。が、やはり母は何か嫌なものを感じていた。それも2階から。
とりあえず1階を全て見て回り、いとこ夫妻は気に入ったようだった。
そして2階へ。

ギシギシ、と軋む階段を上ると、母はどんどん気分が悪くなるのを感じていた。
(早く出たい…)と思っていたが、従姉だけ残して外に行くわけにもいかず、黙ってついて行った。
2階は階段から近い部屋を順番に見て行った。
だが、奥に行くにつれ、母はますます気分が悪くなった。
(奥に…何かある…いや、いる)
そう確信してから、母は2階の奥に行けなくなった。
従姉も心配してくれた。母は「しばらく休んだら大丈夫だから。それよりもその奥に行っちゃダメ。早く出ましょ」と言って、降りようとしたが、奥から「なんだこれ?」という従姉の旦那さん(以下:T)の声がして振り返ると、Tさんが2階の1番奥の部屋のドアをマジマジと見ているところでした。
Tさんを連れ戻そうと近づくと、その部屋のドアの異様な後継を見てしまったそうです。


それはドアの隙間全てを板で塞ぎ、釘が打ち付けられ、完全に開かないようにしていたそうです。
それを見た母は「早くここから出なくては!」と強く思い、従姉とTさんの手を引いて、足早に家をあとにしました。


その日の夜、帰ってきた母からこの話を聞きました。「安いからってすぐ部屋な

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コメント(3)

結局何の部屋?

匿名さん>>本当に。熱が出たくらいでよかったです。

良かった。本当に良かった、幽霊屋敷から逃げた私が、心から送る言葉です。

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