時には厳しく殆どは優しく見守ってくれているもう1人の姉との不思議エピソードの中の一つでもある、子供の頃のおやつの時間に体験したちょっと可愛いエピソードを一つ。

あれは、私が四歳の頃でした。

私は六人兄弟ですので両親や祖父母は六人分のおやつを用意するのに色々気を使ってくれました。
100円のお菓子でも量はあり、しかも普通に美味しいのでこのてのお菓子は定番でした。
今思うと何だかんだはあっても両親や祖父母は私達子供にはせめておやつは食べさせてあげたいと、大人の金銭問題に巻き込むまいと一生懸命気を使ってくれたのかも知れません。

そんなある日のおやつはじゃがりこでした。
皆で喜びながらワイワイ1人一つのじゃがりこを楽しんでいました。
私もじゃがりこを一本食べて美味しさに顔を綻ばせていました。
台所に立つ母は優しい表情で微笑んでいました。
そんな母と目があいにっこり笑いあいながら、母の口に一本差し出し、私も一本食べました。

残りのじゃがりこを食べようとすると…。

半分以上残っていた筈のじゃがりこが殆どありませんでした。
…あれ?
未だに覚えていますが、三本しか手を出しておらず、兄弟も私のじゃがりこに手を出したとかは絶対にしていません。

「ん…多分、座敷わらしじゃないかな(笑)姉ちゃんの少しあげるから泣くな。」
「兄ちゃんのも少しあげるよ。」
…と、一つ上の兄と一番上の姉が少し分けてくれました。
泣くことはなく、私はひたすら不思議でした。

しかし…その日の夜の夢で謎の現象の犯人が分かりました。
「ごめんね、栞ちゃん。あんまり美味しかったからつい止まらなくなったの。今度、お母さんに頼んで新しいの買ってもらうから許してね。」
と、恥ずかしそうに微笑みながら謝るもう1人のお姉ちゃんがいました。
「良いよ。美味しいお菓子だったから、また一緒に食べようね。」
…と、姉に微笑みながら言いました。
姉は頭を撫でてくれました。

怒らせると物凄く恐ろしい姉ですが、実はかなり可愛い人です。
敵に回すとかなり恐ろしい人で容赦は無いのですが…。

産まれては会えなくても私は1人の姉として大好きです。


昨日ゲットしたロイズのチョコポテチを家を出る前に家族と食べました。
「珈琲丁度良くて美味しいよ。有り難うね。」
「昨日のチョコも美味しいけど、これも美味しいわね。」
「栞が買って来るお菓子は美味しい物ばかりだね。何時も有り難うね。」

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コメント(2)

家族愛が強すぎて怖い(^-^)。

お姉ちゃん?

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