私が中学2年生の頃の話です。
その日、私以外の家族は外出していて、
私は一人で留守番をしていました。
自分の部屋でくつろいでいると、不意に
部屋のドアが「コンコン」とノックされました。
私以外誰もいないので、ノックをされるはずはありません。
気のせいだと思い、無視しました。
それから10分ほど経った時、また部屋のドアが「コンコン」とノックされました。
それからしばらくの間、10〜15分おきに部屋のドアが「コンコン」とノックされるようになりました。
少し怖くなってきたのですが、ドアを開けるのも怖いので、そのまま無視し続けていました。
すると、突然ノックの音が途切れました。
と次の瞬間、部屋のドアを
「ダンダンダンダン!!」
と激しく叩く音がし始めました。それと同時に、ドアノブが
「ガチャガチャガチャガチャ!!」
と音を立てたのです。
どうやら外にいる「何か」は、この部屋のドアをこじ開けようとしているようでした。
幸い、鍵をかけていたため、ドアはすぐに開けられることはありませんでした。
が、音はどんどん大きくなっていき、
ドアを破壊する勢いでした。
私は怖くて怖くて、部屋の隅の方に縮こまっていました。
するとその時、玄関からガチャ、と音がして、「ただいまー」と母が帰ってきました。
母の声が聞こえた瞬間、ドアを叩く音も、ドアノブを回す音もぴたりと止みました。
恐る恐るドアを開けて確認してみたのですが、部屋の前には誰もおらず、リビングに向かうと母が買い物袋を下ろしているところでした。
それからも何度か留守番をする機会はあったのですが、その出来事以来、私は
自分の部屋には入らずリビングで過ごすようになりました。
そのおかげか、怖い目にあうことはなくなりました。
結局、あのノックの主の正体は5、6年経った今でも分からずじまいです。
私の人生の中でも一番怖いと思った実体験です。
この怖い話はどうでしたか?
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