知人のYさんから聞いた話です。
去年のお盆に実家へ帰省したYさんは、家族と夕食をとったあと、部屋で一人昔の写真アルバムを眺めていたそうです。
そのとき、カタカタ、という微かな物音が聞こえたらしいのですが、はじめは壁のきしむ音だろうと思って気に留めませんでした。しかしどんどん音は大きくなり、部屋を見回すうちに、どうやら押入れから漏れているらしいことが判りました。
押入れの中で、何かが動いているのです。カタカタ、という音は、ふすまが振動で揺れていたわけです。
ネズミでも入り込んだのだろうかと不安になったYさんは、中を確かめるべく手元にあった携帯電話のライトを点けました。
しかしふすまに手をかけた途端、ぴたりと物音が止みました。もしいるのがネズミなら、こちらの存在に警戒しているのかもしれないと考え、一気に開けると逃げられる恐れもあるため、慎重にふすまを開けることにしたのです。
数センチの隙間から、まずは中をのぞこうとしましたが、やはり暗くてよく見えません。Yさんが携帯電話の明かりを照らそうとしたとき、突然目の前の暗闇を、口を大きく開けて白目を剥いた顔がにゅっと横切ったそうです。
Yさんは驚きのあまり後ろに仰け反り、それから慌ててふすまを全開にして中を確認したのですが、人はおろか、ネズミ一匹いませんでした。
家族の人に今見たものを伝えると、お盆だから幽霊でも現れたんじゃないかと気味悪がれ、
翌日久しぶりに会った地元の友人たちに同じ話をしても、霊が化けて出てきたんだろうと口々に言われたそうです。
最初はYさんもそう思いました。
ですが、どうも心に引っかかるものがYさんにはありました。あの不気味な顔に、ある違和感を覚えたのです。
あれは本当に幽霊だったのだろうか。
そんな奇妙な疑問が浮かんでは、なかなか頭から離れませんでした。
再び部屋に戻り、なんとはなしに写真アルバムをめくっていると、小学生の頃の自分が目に留まりました。その瞬間、ある遠い昔の記憶を思い出したそうです。
それは小学五年生くらいのときに、Yさんが自分の家で友達とかくれんぼをした記憶でした。そのときYさんが隠れる場所に選んだのが、あの押入れだったそうです。
子供の頃のYさんが押入れで息を潜めていると、部屋に誰かがいる気配がしました。友達のU君だと思い、そのままやり過ごそうとしたらしいのですが、視界が暗いため、肩や足のつま先が壁など
この怖い話はどうでしたか?
コメント(6)
怖いと言うより不思議な話では? それとも、私が理解できてないだけ? いまいち恐怖ポイントがわからない
乗馬
現実とは思えないほど怖い…
K
もう押し入れ開けられないよう!
しゆか
なんかこの話を見て隙間を見たら、 なんか居そうで怖くなった
秋斗
怖すぎ!!!
ふたち
俺こんな不思議初めて‼️
ブルー