これは10数年前に体験した出来事です。
当時、祖母を亡くしたばかりの私の部屋には簡素な仏間が置いてありました。
とはいっても、普通のタンスの上に祖母の位牌とお花が活けてあるだけの、本当に簡素なものでした。
家が狭かったので、そうするしかなかったのです。
そんなある日のことでした。
いつも通りベッドで寝ていると、ものすごい揺れを感じて目が覚めました。
地震かと思いましたが、揺れているのはベッドだけでした。
次の瞬間、ベッドの横の壁に無数の鬼のような形相をした顔が浮かび上がり・・そして・・。
「足を向けて寝るな!!!!!!」
その無数の顔が一斉にそう叫んだのです。
そう、私は罰当たりにも祖母の位牌に足を向けて寝ていたのです。
私は急いで頭と足の位置を入れ替えましたが、恐怖で震えが止まらなくてその夜は一睡も出来ませんでした。
それからしばらくの間は夜になるのが怖かったのですが、頭と足の位置を入れ替えてからはあんなことは起こっていません。
壁に浮かび上がった無数の顔の中に亡くなった祖母が居たのかどうかは確認する余裕もありませんでした。
しかし、ご先祖様の祟りは本当にあるんだと実感した出来事でした。
この怖い話はどうでしたか?
コメント(5)
納得しました!でも守ってもらえるわ!
ななしこ
死に枕は知ってるけど、足を向けられないなんて話初めて聞きました。
つか
昔は確かに怒られた。
(´・д・)
リアル……
みぃ
…怖いね…気をつけよう。
K