
中編
愛していたから
匿名 2023年8月15日
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最初コレは,怖いというより悲しい感じです.では,お楽しみください♪
初めて出会い,言葉にできない愛を知った…初めて手を繋ぎ守りたい音頭を知った…初めて唇を重ね永遠を誓った。それから日は流れ行き,確かに昨日で8年目。いつもの様な形式的な挨拶。いつもの様なごっこ遊び。いつもの様な無関心。同じ屋根の下で暮らしているというのに,僕と彼女の距離は,他人以上に離れていた。僕たちは,あえて結婚と言う形式は,とっていない。それは二人で話し合って決めた結果だ。世間に流される必要は無い,二人が愛を知ってさえいればいいと。今思うと,心のどこかで長くは続かない関係だと感じとっていたのかもしれない…毎週なんとなく買ってしまう週刊誌の様な感覚。僕らの日々は,まさにそれだ。なんとなく別れないまま日々を過ごす。僕たちは,時間を重ねすぎたのだろうか。それがお互いの情からなのか,未来への不安なのかは,わからない。昨日は別れなかったから今日も別れない。今日も別れなかったから明日もこのままでいいだろう。ダラダラと煮え切らない毎日。いっそ初めから出会わなければよかったと考えてしまう自分が,情けない。少なくとも一度は愛した女性だと言うのに。今日も僕は,一人で起きた。彼女…小春は,隣の部屋でまだ寝ている様だ。結婚記念日では,ないが今日は二人が初めて会った記念日だった。それだと言うのに僕たちは,別々の時間に帰宅し,それぞれ夕食をとり別々のベットに入った。悲しい事だが,それだけなら去年と一緒だ。だが…去年との相違点があるとすれば,一つだけ。彼女は今日も夜中に家を出た。ここ数日毎晩の様に彼女は家を抜け出していた。浮気をされていたとしても,文句を言うつもりは,ないが夜中に物音を立てて,起こされるのは,迷惑だ…狭いマンションの一室だと言う事もあり,忍び足で歩こうが気配は,感じる…それにうちの鍵は,開け閉めの音が,独特なのだ…今日も小春は,夜の二時に家を出た。俺は,後をつけた。だが,俺らが住んでいるのはど田舎だ。だから浮気をしようとも都会じゃないから人など全然いない。それに小春は,携帯を使わない。なら浮気の可能性は,なしか。こんなことを考えている間に目的地に近い…あそこは,山の方だ…こんな深夜に山?子供でも,夜の山が危ないことはわかる。なら、なんで山にすると,一つの廃神社に着いた…すると小春は,急に喋り出した。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねと繰り返していって
後日談:
- 無し
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