初めに言っておきます。
私自身、霊感があるわけでも幽霊を見たことがあるわけでもありません。
ですが不思議な体験はよくしてきましたので、その中の一つをお話させていただきます。

私の幼いころ、両親が登山が好きだったもので頻繁に連れて行かされていました。
普段は登山口まで車で行くんですが、この日は登山客を乗せたバスで行くことになりました。
その頃の私は幼いということもあり、父に「ここのバスは帰りに乗り過ごしたら次の日まで迎えに来ないからな」と言われれば信じてしまうほど純粋だったと思います。
「ここで野宿は嫌だ」と終始帰ることだけを考えていました。
そのため、下山最中は遅く歩いている両親よりも先に進んでいきました。私だけ先に行って、バスの運転手に待っててもらうよう声をかけるつもりでした。

早歩きで下山していくとやっと木々が生い茂っているところまできました。
山は大抵上に行くほど木々が生えていないので、私は登山の目安にしていました。
「もう少しで駐車場まで行ける!まだバス行かないで~!」
と考えていると、周りに一緒に下山してきた人たちがいないことに気が付きました。
耳を澄ませても人の声はしません。
急ぐあまり私が道に迷ってしまったのではないかと思っていました。
一本道だし迷っていないはずです。じゃあどうして……?
不思議に思って道を引き返していきました。少しすると、先ほどまで聞こえなかった水の流れる音が聞こえてきました。
さっきは水の音なんてしたっけ?
などと疑問に思いつつ、音のする方を見ると、獣道らしき先に水のせき止めがありました。
「あっ、ダム~!!(この時の私はダムだと思い込んでいました。今冷静に考えると普通の水のせき止めです)」
獣道を抜け水のせき止めにやってきました。
滝みたいな音から綺麗で爽快なものを想像して近寄りましたが、それとはかけ離れていました。
人工的に作られていて、上の段下の段でどす黒い色の水がせき止められていました。
上の段のせき止めからは、「さっきの音はどこ行ったの?」と思うほど穏やかにちょろちょろと水が流れ出ていて、コンクリでできているせき止めにびっしり苔が生えていました。
例えで言うなら、何十年も放置されたプールやため池みたいな感じです。水死体の1個や2個発見できそうな、どんよりとしたやつ。
気持ち悪いと感じつつも、皆がこっちに行ったのであれば行かなくちゃと思い一歩前へ足を進めました。

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コメント(1)

世の中には、足の小さい大人も居るのですよ

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