車には、持ち主の念がこもると言われているが、これは車にまつわる話。

その日、大学の先輩D介とその友人K太が買ったばかりの車で、ある温泉を目指してドライブをしていた。
もっともそれは、新車ではなく中古車だった。
理由は不明だが、前の持ち主が早く手放したため、年式も新しく、思いがけず掘り出し物を手に入れたとK太も喜んでいた。
「案内ニ従ッテ運転シテクダサイ」、「ソノ信号ヲ左デス」、「次ノ交差点ヲ右デス」……。
機械的だが、女性の声で伝えるカーナビは、どこへでも案内してくれるスグレモノだ。
カーナビのおかげで、二人は快適なドライブが出来た……はずだった。
「おかしいな……この道でいいのかな?」
K太がつぶやいた。車は、どんどん人気の無い山道に入る。
明るい時間に出発したのに、あたりはすでに真っ暗。明かりもない山道を車は、ひたすら進んでいた。
「マモナク目的地デス。コノママ真っ直グ進ンデクダサイ」
「あ、やっと到着か」
あっ!危ない!ブレーキ‼」
D介がK太に向かって、叫んだ。
キキキーッ‼急ブレーキで車が止まった。
「何だよ!急に!」
K太が怒鳴ったが、友人の顔は真っ青になっている。
外に出てみると、車は、崖のギリギリのところで止まっていた。
あと数センチ先に進んでいれば、K太もD介も谷底に真っ逆さまに落ちるところだったのだ。
ふと、道の脇を見ると、空きビンに枯れた花がさしてあった。そこは交通事故現場だったらしい。
「ふーっ。助かった……」
そこに突然、カーナビから低い男の声が……。
「次ハ、ナイト思エ……」

この怖い話はどうでしたか?

コメント(4)

私も似た体験をしました。ナビではないけれど。

何で殺そうとしたんだ?

ありがちやな

ひゃー(≧∇≦)

「ナビ」に関連した怖い話

話題のキーワード

サクっと読める短編の怖い話

人気の怖い話をもっと見る
怖い話 怖い話アプリをダウンロード 怖い話アプリをダウンロード