バーで飲み会をする日だった

社長のおごりだからみんな集まった

私は仕事を終わらせ、少し遅れて行った

みんな楽しそうに飲んでいた

私もみんなに混ざり、ビールを1,2杯飲んだ

トイレに行き用を済ませ出ようとした時、またあの不思議な気配がした

トイレの小さな窓を開けようとしたが考えてみると、ここはよくあの忙しく走り回る人が出入りする場所だということに気づいた

ヤバい感じがしてドアを開けようとするがカギが動かない

何かが迫ってくる

来る!来る!

波に飲み込まれるような感覚

耳鳴りがグヮングヮンする

その人は女の人だった

火事の中にいるらしい

子どもを探している

まだ小さな子どもらしい

顔も体も、足も手も、とにかく全身が焼け焦げていて、ススだらけだった

コンコン!

誰かがトイレのドアをノックした

私は我に戻り、カギを開け飛び出した

そうして帰ります!とだけみんなに告げ、家に帰った

とても悲しくて悲しくて仕方なかった

きっとまださっきの母親と気持ちが同調していたのだと思う

数日後、部長にその母親の話をした

「そっかぁ、可哀想な人だったんだな」

その後もその母親は忙しく走り回り、隣のアパートや会社の中を通り抜けている

見える人は、かなり驚くと思う

飛び込んできたり、出ていったりと神出鬼没だからだ

後日談、1
会社を辞め数年後、いきなり部長から連絡がきた

「新事実があるから会って話そう!」

何かと思い会って話を聞くと

「あの場所、100年前くらいに○○(そこの地名)大火事があったんだ」

そんな前から子どもを探してたんだと心が痛みました

後日談、2
ダーツバーで幽霊が出ると評判が広がり、売り上げがひどく下がったらしい

しばらくぶりに行ってみると内装が一変し、黒で統一されていた

トイレに行ってみると、あの母親は子どもを探すために走り回ってはいたが、

真っ暗なところには入ってこられないかのように、会社の壁の前でUターンしていた

その後、売り上げは上がったらしい

読んでくれて、ありがとうございました

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コメント(1)

すごく怖くて肌がぶるぶる震えてそわそわしました。そしたら後ろにその幽霊がいたらどうしようとこわくて、勇気を出して後ろを見ると… いなかったので安心しました。実は、私幽霊が見えるのです。

前ちゃんさんの投稿

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