霊は出てきませんが、昔とても不思議な体験をしました。


家の近所にそれほど大きくはない神社があるのですが、20年ほど前まではまだ年に2回お祭りがあるほどに賑わって(?)いました。

神社と言っても少し大きめの拝殿と鳥居があるだけで、神主さんが住むような家がくっついているタイプではありません。
年末年始やお祭りの時以外の拝殿は施錠してあったので中に入ることは不可能。
覗き見ることもできない作りでした。

ただ境内には滑り台やブランコ等があったので子供たちの遊び場になっており、毎日のように友達と遊んでいました。
境内の真ん中には大きなご神木がそびえ立っていて、いつも見守られているような安心感がありました。
一つ違和感があったのは、拝殿の横にあったブランコの後ろに何故か高さ2.5mほどの戦没者慰霊碑が建っていたこと。

その神社には拝殿をぐるぐると3周回ると神隠しにあうといううわさがありました。
だからと言って誰も拝殿を回らなかったわけではなく、遊んでいたらいつの間にか周回していたなんてことは多分にあったし、神隠しにあったなんて話は聞いたこともありません。
夢中で遊んでいたらうわさなんて忘れてしまいますしね。



あれは小学校5年生の夏休みが終わってすぐの事です。
いつものように仲のいい友達数人と神社で遊んでいました。

日も傾きかけてきた頃、Aが「鬼ごっこをしよう!」と提案してきたので遊具で遊ぶことにも飽きてきていた私たちは誰も反対することなく鬼ごっこをすることにしました。

じゃんけんで負けた私が鬼です。
10数えたら追いかける。暗黙のルールがありました。
私はゆっくり10まで数えると友達を追いかけます。
たいして広くない境内ですが、遊具や大きなご神木の周りを逃げ回られるとなかなか捕まえることが出来ません。

流石につかまらなさ過ぎてうんざりしてきた私は「同じ場所をずっとぐるぐる逃げるのは無しにしようよ!」とみんなに声を掛けました。
するとBが「じゃあ、ぐるぐる逃げるのは2周までね!」と条件を付けました。

皆鬼にはなりたくないけど、いつまでも捕まらないのも面白くないので同意し鬼ごっこを続けました。

一番逃げやすい場所はやはり死角の多い拝殿の周りで、数人がまとめてぐるぐる回って逃げることが多かったように思います。

私はいきなり逆に回ったり、死角で立ち止まったりとフェイントをかけながら追いかけCを捕まえること

この怖い話はどうでしたか?

コメント(5)

KKさん〉そうなんです。施錠してあったはずなんですよ。どうやって入ったか、本人も分からないそうです。

茶色の作業着って日本兵かな?

でもたしか、最初の文で、拝殿は施錠されていて入ることはできないと書いていたようですが・・・?

すごい体験ですね!

読んでいただきありがとうございます。 当時は怖いだけでしたが、今思い返すと本当に不思議な体験でした。 茶色の作業着の男の人たちは私も日本兵だったのではないかと思っています。

唐柏さんの投稿

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