ある夜、1人暮らしをしていたアパートで
私が寝ていると、急に身体が重たくなりました。
" あー、いつものヤツかー " と思いました。
他に、分かって下さる方がいらっしゃると嬉しいのですが、
眠りに入ろうとする時、
" あ、今日は来ちゃうな " と感じます。
来る人は、その日によって違います。
変な話、犬ちゃんの時もあれば、
カップルや、スーツ姿の男性が5人くらい、など様々です。
顔がハッキリ分かる人や、モヤモヤとして分からない人もいました。
しかし、そんな人達に共通して言えるのは、
私の腕を掴み、私に向かって、
必死に何かを言っていると言う事です。
正直、私は、視覚と触覚は働きますが、
聴覚だけが働かなくて、
いつも 、
" ごめんね、聴こえないの " と、言っていました。
腕を持って行かれそうになっても、
" ごめんね " と言うしかありませんでした。

当然、その日も来ました。
しかし、誰も私の顔を覗き込みませんし、私の腕を掴む感触もありません。
うん? と思い、唯一働く視覚を、部屋に向けました。
私は、こんな恐怖を、今まで感じた事がありませんでした。
何十本もの足首だけが、私の部屋中を駆け回っていました。どの足首も全部、同じ足首でした。
ちょうど、くるぶしの辺りから下。青っぽくて、何となく男性の足に感じました。
私は、身体が動けないまま、恐怖に怯えつつ、
目だけでその足首達を見ていましたが、
そのうち恐怖と言うよりも、途方に暮れました。
" これは… どうしたら… "
私の中の感覚では、2、3分だったと思います。
突然、パッと何もかもが消えました。私の身体も動きました。恐怖のあまり、しばらくベッドの上に居たのですが、自分の部屋に居るのもイヤだ、そう思い、かなり勇気が入りましたが、足を床にそっと下ろしました。
そこからは、すぐさま近くの友達に電話し、泣きながらチャリをこいで、友達のアパートへ転がり込みました。
友達は「 何があったの!?」と心配してくれて、今起こった話をしました。すると、友達も恐怖のあまり泣いてしまいました。
2人では不安で、友達が、友達の彼氏を呼んでくれて、その日は3人で過ごしました。
友達の彼氏に、その話をしたけれど、ただ無言でした。
いつも来る人達とは違い、
足首だけが、何十本も来るとは

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