ある猛暑の夜に大規模な台風が私の住んでいる市に直撃し雨と風がとても強く仕事が休みになってしまいました。
電気も水もガスも止まっていたため違う棟の部屋に住んでいた友達(酒井)と同じ部屋に住んでいる友達2人と私で夜を過ごすことになりました。その日の夜はとても暑くクーラーも使えない状況だったため、なかなか寝つけませんでした。なので酒井と話でもしながら夜を過ごしていたのですが、他の2人の友達は寝てしまい酒井と2人だけになりました。
酒井は
「そういえば自転車の鍵を貸すんだったね」
と言い自分の部屋に一旦帰ってしまいました。1人だけになった私は夜中の3時半頃だったためか眠くなってしまいました。何分か寝た後に「ピンポーン」という音で起きてしまい
「ああ酒井か…自転車の鍵をもってきてくれたのか」
と思い汗だくの体のまま玄関に行き、
「酒井ありがとな」
といいながら玄関の扉を開けると酒井ではなく2メートルは有るかの様な大男が立っていました。
その時は外は暗く電気もつかなかったので顔どころかどんな服装なのかもわかりませんでしたが手に包丁を持っていたのはわかりました。
私は恐怖で体をうまく動かせなかったので
部屋で寝ている友人に助けを呼ぼうとして声を出したのですが
「あ…ああ」
くらいしか声が出せずゆっくりと居間の方まで後ずさりをして逃げようとすると男のほうも玄関にあがり私の方へ寄っていきます。もしかすると金目的かと思いポケットに入っていた千円札を男の前に落としましたが目もくれず自分の方に寄っていきます。
そのまま居間に逃げたものの気がつくと後ろは窓で逃げれず何かにつまづき転んでしまいました。男は包丁を振りかぶり刺してきましたが狙いが外れて自分の頭スレスレのところで床に刺さりました。そこで私は気を失ってしまいました。目を覚まし周りを確認すると男はいなくなっていました。
夢かと思ったのですが玄関の扉は開けっぱなしで自分の財布を確認すると札だけが無くなっていました。

夢だったのかそれとも……

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コメント(1)

これは……まさに殺人未遂ですね…… こわ……

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