大学生の頃、私は学費を稼ぐためにキャバクラでバイトしていた。地方都市の繁華街、実家から電車で10分の所で働いていた。
実家は地方都市の工業地帯の大通り沿い、家の目の前はいわゆる産業道路。その日はバイトが休みで授業が終わったら真っ直ぐ家に帰った。いつもと違ったのは、家の目の前のガードレール脇に花が手向けられ、そして風か何かで倒れていた事だ。それを見た瞬間、「あぁ、この近くで事故で亡くなられた方がいるんだ、花が倒れているのは可哀想‥。」と、私は思わず花を直して家に着いた。

その日の夜、金縛りにあった。実家に居るときに金縛りに遭うのは頻繁で、(いつも決まって夜中2時過ぎ)足音がしたり、首を絞められたり、ビンタされたり、酷いときにはおっぱい揉まれたりしていた(笑)
金縛りには慣れていたけど、この時は違った。いつも薄暗い豆電球を点けて寝ていたが、金縛りに遭ってすぐ、薄目を開けると部屋の右上から恰幅の良い30代後半から40代位のスーツを着たサラリーマンが私に飛んできたと思ったら、首の後ろを掴まれ、"ムズッ"っと、引っ張られたのだ。
気が付くと部屋の宙、首の後ろは掴まれたまま、人生で経験したことのないパニック。薄暗の中で目を凝らすと下で自分が寝ている‥。
「あぁ、私憑れて行かれる、幽体離脱してる、どんどん上に上がって行ってる、ヤバイ、ヤバイ!!まだ死にたくない!!」
そう思った瞬間、思い切り暴れた!部屋のカーテンレールを掴もうとしたり、とにかく手足をバタバタして抵抗した。憑れて行かれたくない一心で子供の様に暴れた。
そしたら、サラリーマンが怒った様に私を下に寝て居る私に投げ付けた。ビュッて音がするくらいの勢いでいきなり投げ付けられて、下に居る自分とぶつかった。「いでっっ!!」そして一緒になった。サラリーマンは消えていた。
とりあえず戻って来たけど、自分と自分がぶつかった時、ビンタされた時にみたいに顔が痛かったのを覚えている。
その後はとにかく方針状態‥。夢なのか現実なのか‥。意味が分からな過ぎて、とりあえず寝た。次の日も大学あるし、バイトもあるし。

次の日、普通に起きて大学行って、授業中は昨日の事はきっと夢だったんだと、リアルな夢だったんだと思うようにした。
バイトは19時から。授業終わって晩ご飯食べて店に入った。19時はフリーのお客様は一人3500円、いつもこの時間はフリーのお客様で一杯。フリー時間目

この怖い話はどうでしたか?

コメント

ほし空さんの投稿

話題のキーワード

サクっと読める短編の怖い話

人気の怖い話をもっと見る
怖い話 怖い話アプリをダウンロード 怖い話アプリをダウンロード