子供の頃、体が弱く小3から中学生まで長い入院生活をしていた。
その長い入院生活で色々と心霊体験をしたのだが
今回は一時退院で実家に帰った時の話だ。

俺の実家は古い平家でトイレも未だに水栓ではない。

小4ぐらいだったと思う。
自分の家なのに、怖い部屋なんかないだろうか?

俺はトイレの横にある三畳間が怖くて仕方なかった。
普段は襖が閉まっていて中は見えないのだが
それでも、部屋の前を通るのも怖かった。

ある日、俺はベッドに横になっていた。
寝ようとしていたら、いきなり足を掴まれた。

パニックになった俺は泣き叫び母を全力で呼んだ。
慌てた母に起こされた。
そう、起こされたのだ。

夢だった。あまりにリアルな。

その夢は、その日だけでは終わらず続く。。。

次の日は、足を掴まれベッドから落とされ
次の日は、またベッドから落とされて今度は部屋から出されそうになった。
全力でドアを掴んで抵抗した。
そして、また汗だくで涙を流した俺を母が起こす。

もぅ、寝るのが怖かった。
だが、子供の俺は睡魔に勝てず寝てしまう。

今度は抵抗虚しく廊下を引きづられた。
そして、分かったんだ。
三畳間の襖が開き何本も長い腕が出ていて、
俺の足を掴んでる手も、三畳間から伸びているのに。

あそこに連れてかれたらヤバい。
そこで夢が終わった。

あぁ、今日の夜
眠ったら終わる、、、

母に言っても信じてもらえず
夜更かしも許してもらえなかった。
寝るまで居てあげるからと言われ、トントンと胸を軽く叩かれる。

違うんだ母よ、問題は寝てからなんだ。
だが、おそらく母の手は眠くなる魔法でも出てるのでは?と疑いたくなるくらい眠くなるのだ。

そして、最後の夢になった。

もう、覚悟を決めるしかなかった。
廊下を引きづられながら三畳間から出てる何本もの腕に掴まれ

ついに三畳間に入った。

腕は消え、体に自由が戻る。

だが、動けない。

月明かりで照らされた部屋の真ん中に、日本人形が立っていた。
赤い着物で金や緑の刺繍の刺繍が入っていた。
その無表情の人形が部屋の真ん中に立ち俺を見ている。

怖い。
その恐怖心が体の自由を奪った。

あぁ、ついに終わった。
死ぬのか?これからどうなる?
逃げれるか?攻撃する?

頭の中で色々考えていたら、母に起こされた。

あぁ、生きてる。良かった。
凄く安心したのを覚えている。

そして、母にお願いして

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