そこは、霊感が多少ある人なら、何と無く道を通るのでさえ嫌だと感じるそんな場所でした。

表通りから、300mくらい入った山の麓に程近いその道には、数軒の家が建っていました。

その更に奥…山へと続くTの字が少し崩れた様にカーブした道の一画に一軒の家が垣根に囲われる様に建つ場所がありました。


そこだけが異様に暗い。


道を挟んだ先には、道祖神の様な石仏がありましたが、そこはかろうじて、光が届く場所。

地元の人でさえ避けて通る場所で、その家の先にある民家に住む人達は、態々遠廻りをしている様でした。

T字路の手前には、大きな楠木が立っていましたが、木陰とは違う暗さ、暗いというより、闇に近い暗さがありました。

その道のカーブに建つ家は数十年放置されていたらしいのですが、ある時、家の持ち主の遠い親戚に当たる一家族がその家に越して来たそうです。

60歳過ぎの夫婦( N )と40代の息子さん一人と愛犬の一匹。
ただ、放置されていたので、ある程度内装に傷みがあり、近所に何でも屋的な方が住まわれていた様でその方にちょっとした床の張り替えを頼んだそうです。

最初は断られた様でしたが、何度も交渉に訪れていた様で最後は、何でも屋さんの方が折れて引き受けてくれたのだそうです。


その何でも屋さん( A )が、その家に数人の従業員を連れて仕事にやって来た時、一人の従業員( B)が、突然、頭痛に襲われて一度、店に戻る事になりその家を後にして一人付き添いの従業員と共に店に戻ると、頭痛は直ぐに治まったのだそうで、再び、付き添いの従業員と共にあの家に戻ろうと、家の近くまで歩くと、激しい頭痛に襲われ結局、Bさんはその家で仕事をする事が出来ませんてした。

床板を剥がし新しい板を張り替えるだけの簡単な仕事にも関わらず、従業員のCとDは、初歩的なミスを繰り返し、Cは、電気カッターで指を切断する怪我をして暫く入院する事になり、Dは、体調不良を理由に仕事が出来なくなりました。

残されたAさんは、一人で残りの作業を行ない予定された日数を少しオーバーして仕事を終わらせた。


少し作業は遅れたものの床板は綺麗に張り替えられて、Nさん一家が荷物を運び入れ、無事引っ越しを終え、住み初めて半年が過ぎた頃、Nさんの奥さんが突然倒れ、救急車で病院に搬送されたのをきっかけに、奥さんは数ヶ月の間を開けず何度と無く救急車で病院に搬送されていたそうです。

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