あの日、どうしても体調が悪くてひさしぶりに家に帰った。明かりの付いたリビングにいるはずの母に声を掛けて、シャワーを浴びた。母と父はもう寝たのかリビングにはいなかったが、気に留めることなく自室に戻るとダラダラとベットでスマホをいじった。
眠気が襲ってきたけど、なんだか異様な静けさに段々居心地が悪くなっていった。氷枕を取り換えにリビングへいくも、何かがおかしかった。

性格的に自分ははっきりしないと気が済まない。
でも、その日ばかりはちょっと怖かった。

虚勢を張って「いい加減にしろよ?!」「ブッ頃す!」と大きな声をあげて自室に戻ると、タオルの位置が変わっていた。崩れたプレッツェルの形が二つ折りのようになっていて、ベットの下にあった本が足に当たった。頭が真っ白なまま歩みを止めることなく、机の上の財布とプラモ用の接着剤を取って部屋を出た。
コンビニで働く友人に事情を話して、朝になってから自宅へついて行ってもらった。そこで友達の家から朝帰りした弟とばったり会った。さらに、近所の人に声を掛けられて母と父は町内会の旅行に出かけていることが分かった。

ふと視線を感じて顔をあげると、道路に面した台所の窓から誰かがのぞいていた。ギョッとした友人と自分は、弟をひっつかんで友人と交番へ駆け込んだ。警官が家のなかを調べるも、誰もいないし、弟曰くいつも通りの家だった。近所の人が「誰かが家の中から出てきた」と言っていたので、誰かはいたと思う。だって、やっぱり自室のベットのタオルは二つ折りになっていたし、ベットの下からは包丁が出てきたもの。

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