私は階段を上り、鳥居で一礼をしてから、階段に腰かけた。
そして、そこで私は男の子の事を思い出しました。

「あぁ、こんな事もあったな」「なつかしいなぁ」とか、独り言をぶつぶつと言いながら、泣いていました。

すると、頭にそっと、人の手と思われる感触がしました。
大きさからして大人ではない。女の人より小さい手。子供の手だった。

私はふと横を見ると、右耳のない、あの時と同じ格好をした男の子がいました。
階段に腰を掛けて、右手を私の頭の上に伸ばして撫でていた。
男の子は何も言わず。ただじっと、前を見つめていました。

私はその姿を見て大号泣。
どれくらいたっただろうか、ひとしきり泣いた後、男の子は一言私に。

「頑張りな。バイバイ、〇〇」

最後に私の名前を呼び、男の子は消えてしまいました。

その後は不思議とスッキリした気持ちになり、私は本殿の戸を開け、賽銭箱の前に行き男の子に習った通り、二礼二拍一礼をし、「ありがとうございます」っと心の中で言い、帰ろうとしました。

振り返り、鳥居の前まで来た時に、探しに来た嫁と出くわしました。
暑いだろうに、娘を抱いたままここまで来てくれたことに、感謝と申し訳なさがあった。

私は嫁に感謝と謝罪を言った後、帰ろうとした時に、娘が本殿に向かって手を伸ばし「あー、うー」っと何かに興味を示していた。

嫁はどうしたのかと娘に呼び掛けながら、気味悪そうに本殿のほうを見る。
俺も本殿の方を見るが、何も見えないし、何も感じない。

その間にも娘は何かを見てキャッキャと笑っている。
嫁は君が悪いから早く戻ろうと娘を連れて早足で階段を下りて行った。

私は鳥居をくぐった後、振り返り、深すぎず浅すぎず、頭から腰に掛けて一直線になるように礼をし、特に意味はないが。

「嫁が申し訳ありません。娘をよろしくお願いします。」っと独り言をいい、祖母の家に戻った。


以上が私が体験した不思議な話です。
文才が無くて申し訳ありません。わかりづらい部分も多々あるかと思いますが、ご了承ください。

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コメント(3)

本当に会えなくなる時しかお別れは言わないって書いてあって最後に男の子がお別れと名前を言ったところめっちゃ感動した良い話

面白かったです。いい話です。

娘さんには男の子が見えていたんでしょうね。

カニさんさんの投稿

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