私の姉が10年前に体験したお話です。
当時小学5年生だった姉は、学校の遠足で地元の自然公園に行くことになりました。
その公園には大きなトンネルがあるのですが、当時そのトンネルに「出る」という噂があったそうです。怖い話、都市伝説が大好きだった姉は、自由時間に友達4人と例のトンネルに向かいました。
ドキドキしながらトンネルを歩いてみましたが、特に何も起こりません。トンネルを半分ほど歩いたところで友達が「何も無いね」と呟きました。
その瞬間、後ろから強い突風が吹きました。驚いて振り返ると、トンネルの入り口に赤いランドセルを背負った髪の長い女の子が立っているのが見えました。
女の子はうつむいていて、少し離れた位置に立っていたので、顔ははっきり分かりませんでした。しかし、太ももあたりまである女の子の髪を見て、直感的にあんな髪の長い子は同級生にいない!と思いました。全員が恐怖で固まっていると、女の子が一歩、こちらに足を踏み出しました。その時、誰かが「わあああ!」と声をあげ、その声を合図にしたように全員が叫びながら走って逃げました。
以上が姉の体験です。もしかしたら女の子はただの迷子で、幽霊などではなかったのかもしれません。しかし、今でも自然公園に似つかわしくない真っ赤なランドセルと長い黒髪を忘れることはできないと言います。

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コメント(1)

いや、幽霊でしょ

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