そのアパートは 東京から真東の方角で 車で一時間くらいの場所にある。
見た目は ごく 普通のアパート。
でも ある部屋の玄関を入ると右手に妙な扉がある。
入居しないと分からないから 入居した人じゃないと 分からない扉がある。
その扉には 鍵が掛かっていて 玄関の鍵も鍵穴に入らないから 鍵が違うんだろうと 思った。
部屋に入ったら 足元の低い位置に窓があって 中を覗いてみたけど 暗くて良く見えなかった。
でもどうしても 中が見たくて 寝転がった状態で鏡を 窓の方に向けると……
窓の下に階段があった。
地下へ続く階段が…。
開かないあのドアを開けると その階段があるのなら この部屋には 地下室があるのか?と…
アパートに地下室?ピンと来なかった。
窓を見てみた。はめ殺し……という事は 明かり取りのためなのか?
不思議に思いながら 外へ出る。
アパートの裏側から見ると 3階建てに見える。
だけど 正面から見たら 2階建て……?でもなんか不自然で その下にも もう1階部分があるようにも思えた。
外から見ても あの地下室?へのドアは見当たらなかった。
部屋の中にあったあの扉だけが 地下室へ行く事が出来るみたいだった。
少し 嫌な感じがした。
自分の部屋の真下に何だか分からない地下空間がある事が……。
でも 開かないから さほど 気にもならなかった。別に 何も 起こらなかったし 何も変わらなかった。
でもそれは 違ったらしい。
……………タン……ペタン… ペタン……ペタン……
何? 足音……?
ペタッ ペタッ ペタッ ペタッ ペタッ
あっ……地下を歩き回ってる…?
ペタッ ペタッ ペタッ ペタッ ペタッ ペタッ
トンッ……トン…トン…トン…トン…トン…トン…
音が……変わった?これって…階段を上がって……
トントントントントントン
トンッ
「 きゃあああああああぁぁぁ !!!!」
あの小さな窓に………見知らぬ男の顔がありました。
この怖い話はどうでしたか?
コメント(1)
稲川淳二の話にこれと同じ話がある。実際怖いよね。
工事