見たお婆さん。
瞳がある部分は眼球が無くて空洞でした。
顔色は青白く生気が無くて、腕は痩せ細り骨が見えていました。
不気味に笑うと、私を列車が近付く線路へ引っ張りました。
もがこうにもお婆さんの力は強くて、金縛り状態になりました。
成す術がない。
「一緒に行こう…おいで…」
そう呟くお婆さん。

私は死を覚悟しました。
その時でした。
「うちの可愛い曾孫に手を出すな‼自分の弱さに負けて命を粗末にしたくせに、頑張って生きている孫に手を出すな‼」
曾祖母が怒りの形相で降臨し、お婆さんを投げ飛ばしました。
「家の孫に悪さするやつは許さんぞ‼地獄に落とす‼」
「貴様は自分の弱さに負けて命を粗末にしたくせに…辛くとも挫けず小さな身体で懸命に乗り越える可愛い孫娘を道ずれにするとは…あまつさえ、傷付けるとは。」
曾祖父は怒りの形相でドスを聞かせながらお婆さんの首根っこを掴んでいました。
祖父も怒りの形相で取り囲みます。
「怖かったね。もう大丈夫よ。あの人はお祖父ちゃん達が懲らしめてくれるからね。栞ちゃんはゆっくり寝なさい。」
祖母が優しく笑いかけてくれました。

そこで私は目が覚めました。
恐怖で泣いていました。
心臓が恐怖でドクドクと音をたてます。
時間は夜中の2時半。
私はお手洗いに行き、足首を見ると掴まれた跡がありました。
私は恐怖で布団に潜りました。
夢か現実かわかりませんが、枕の横を見ると曾祖母が優しい笑顔で座っています。
「怖かったね。あの人はお祖父ちゃん達が懲らしめてくれるからね。全く…可愛い孫娘を怖がらせるなんて。可哀想に…足首痛かったね。ばあちゃんが治してあげるからね。一応、お父さんとお母さんに教えなさい。じいちゃんが心配しているから、お仏壇にお線香をあげて元気な姿を見せてあげなさい。貴女の事でお父さんとお母さんに教えてあげたいから。必ず跡はばあちゃんが消すからね。」
…と曾祖母は優しく頭を撫でてくれました。

優しい曾祖母の笑顔で安心した私はいつの間にか寝てしまい、気がつけば朝。
早速、事の顛末を両親に報告。
私の足首の跡を見るなり両親は顔面蒼白…。
「栞は毎朝お線香をあげたり、お菓子をお供えしているからね。助けてくれたんだね。」
「怖かったね。」
その時に両親も同じモノを見ていたことを教えてくれました。
踏み切りに差し掛かるときに、既に姿を見ていたので両親はこの世の人間ではないと気がついたそうで、通り過ぎ

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コメント(4)

(´・д・) 大五郎は焼酎だけどな

守られているから何時でも安心。

なんですか? 演劇ですか? 説明文と セリフが 綺麗にわかれてる

もっといろんな話読みたいです〜!

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