私 「 梵字です………でも……裏です… 」

住職 「 なんですと !! 」

住職は 僧達に 叔母を本所に連れていく様に言いました。

兄の車は 叔母の家に置いて 僧達と一緒に 先に本所へ行きました。

私と住職は 思い当たる場所に向かいました。
アレと離れても まだ 足の震えが止まらず それが全身に広がっているのが分かりました。

亡き祖母の声が頭の中に響いて来ました。
「 恐れるな……恐れれば……恐れるな……自分を……力を……信じろ… 」

それでも………
私の震えは止まらなかった。


叔母の家から 約5Kmくらい走った とある場所 に着いた。
車からは降りない。ここでは 降りられない。

闇に浮かぶ 石碑……
アレが居たであろう 石碑…

気は無かった。ただ……アレの思いが それだけが残ってました。

アイツに言われた言葉。
「 優しさは 隙をつくる…… 」

分かってる 分かってるけど………

住職 「 ダメですよ。今は ダメです。 」

住職の顔を見た。優しく頬笑む…でも 目が笑って無かった。

私の中で何かが弾けた。
眷属を叔母のいる本所に飛ばした。

私 「 行きましょう 住職。 」


私達は 本所へ向かいました。






叔母に憑いたモノは 昔 大勢の人々の暮らしを安定させる為に 少し 知能に障害があった 一人の男性( あくまでも 推測 ですが 歳は 20歳前後だと思います。)を 人柱にした。知能に障害があったからかどうかは 解りませんが 後に怨まれるのを怖れてか 面布に梵字を書き 顔を隠して 地中に埋めた。

梵字の書き方が 最初から裏だったのか?は分かりませんが……


本所に行くと 叔母は 本堂に蹲ったままで 周りを 十数人の僧が囲み 経をあげていた。

眷属がアレの動きを封じる。

優しさがダメだと言われるなら……その逆でやればいいだけの事…。

僧の間を通り 叔母の側へ行き 呪を唱える。

アレが離れ始める。

眷属達に 石碑に封じろと命を出す。

最後に 印を切る。その時……


アレの感情が流れ込んでくる。
振り上げた手が止まる……。

「 馬鹿がっ!! 振り降ろせぇ~‼ 」怒号が聴こえた。

僧達が経をあげる その声より遥かに 大きな怒号………また…アイツ…煩いヤツだ…

流れ込んでくる感情に 一筋の涙を供養として 振り上げた手を 振り下ろす。

蝋燭の炎が 一瞬で全て

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コメント(4)

紫雲さんに相談なのですが…亡くなった祖父がいてたまに祖父が亡くなった時と同じ夢を見ますが場面が恐ろしかったりして不安です。

日本全国、至る所にある悲しい歴史です。私の生まれた土地にも同じような現実が、有ります。それは、少し前の昭和に起こった出来事です。遠い昔では、ないのです。人間と言うのは怖い生き物です。この方の心安らかになる日を祈ります。紫雲さんも体を大切にしてください。

紫雲さんに相談なのですが…亡くなった祖父がいてたまに祖父が亡くなった時と同じ夢を見ますが場面が恐ろしかったりして不安です。

匿名さん。コメントありがとうございます。そうですね…人の世は いつも残酷です。人柱を捧げた所で 天災が治まる事はありません。大勢が助かるなら 誰かを アヤメても その事に罪の意識を持たなくなる。その方が怖い。 恨みが強く 念が残り それを 「祟」 だと 言いますが…そう 恐れる前に 少しだけ 時代を遡って 思いを感じて欲しい…。どんなに残酷な事があったのかを…知って欲しいです。 私のような者の事を気遣うお言葉ありがとうございます。匿名さんのお気持ち 有り難いです。

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