宗教には様々な作法、例えば仏教なら葬式や法事の作法だとか、神社なら神事の作法だとかお参りのやり方の作法、勿論海外の様々な宗教にもそれぞれ作法があり、宗教というものはなんでも作法まみれなわけです。

これはそんなとある儀式に於ける、住職である私の父から聞いたある“作法”に纏わるお話です。

あれは私が5歳の時、母に連れられ実家のお寺の山内にある寺の敷地の山で竹の子取りを二人でしていた時でした、私は母が作る竹の子料理が好きで、毎年時季になれば二人で山に繰り出し竹の子取りをしていました。

二人で山の中でも穴場である良い竹の子が沢山採れる場所を目指して母と歩いていたら、母が突然私を止めてこんな事を言うのでした。

「今日はこっちからじゃなくて違う道から行こうね?」

何時もの道ではなく違う道から行こうと言う母、私は「なんで?遠回りになるよ」と首を傾げながら訪ねると「違う道から行けば沢山竹の子ある場所が見付かるかもしれないよ?だから探検探検♪」と、私の事をニコニコと笑いながらわざわざ近道を避けて遠回りな道に連れていきました。

その時は私は特に違和感も感じず、母に連れられ呑気に「探検探検」などと言いながら遠回りな道を歩いていました。



そんな竹の子採りでの出来事から14年後、私が19歳になった時の話で、ある日住職である父と母が私に言いました。

父「お前も20前のいよいよ大人になる歳だから話しておかないとな」

そう父が言うと母が言う

母「昔お母さんと竹の子採りした時、わざと遠回りしたことを覚えてる?」

そう母が言うので、私は「覚えてるよ?」と頷くと父が言った。

父「実はな、こーいうお寺の中ではな、あの有名な “丑三つ時参り”事…藁人形の呪いの儀式なんていうのがたまにあったりするんだ

あれは神社でやるってのが思われがちであるが、実は仏様とかが奉られてる寺で行うことも珍しい話じゃなくてな」

衝撃のカミングアウトでした、まさか家の寺でそんな、あの有名な丑三つ時参りが行われていたなんて今まで知りもしませんでした。


母「で、あの竹の子採りの時に、お母さんがわざわざ迂回して遠回りな道に連れていったのもね、目の前の木に藁人形が五寸釘で刺してあったからなの」


そんな話を聞かされ私は更に混乱する、そんな私を見て父が言います。


父「まあ…そう、丑三つ時参りをされたからと言ってな、真面目にお務めをこなしている我が寺

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コメント(1)

言霊なんですよね。

匿名さんの投稿

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