私が大学生だった頃の話です。
その時、私は寮に住んでいました。
居心地も良く、楽しい大学生活を過ごしていたのですが、一つ、その寮には怖い噂がありました。








寮の三階のトイレには入るな
入れば、二度とこちらには戻れなくなる







なぜ、入ってはいけないのか。なにかあるのではないか。そう思わせる噂でした。

寮の三階は寮生の人数が少なかったので、使われておらず、誰も出入りしない場所でした。だからでしょうか。そんな噂が立ったのは。

もちろん、噂を検証する寮生もいました。
寮三階のトイレは立ち入り禁止にはされていないので、誰でもすぐに入れてしまうのです。
しかし、検証した寮生は全員

「やっぱ、噂だな。なんもなかったよ。」
「期待して損した」
「丑三つ時に行ったけど、ちゃんと帰ってこれたわ」

と肩を落として、ちゃんと帰ってきました。やはり噂は噂なのだと私は思いました。後に、その噂はウソだと言われ、検証する人も誰もそのトイレには行かなくなりました。









しばらくしたある日、私は寮の掃除当番に当たりました。掃除といっても簡易的なものです。サボりながらでもできるようなものでした。

その日の夜のことです。窓がしっかり閉められているか確認しに寮の一階〜三階を見回りに行きました。その時、ふと、寮の三階のトイレについでに行ってみようと思ったのです。
三階は誰も住んでいないので、電気が通っておらず、電灯もついていません。真っ暗です。窓から差す月明かりでなんとか廊下の様子などが見えるくらいでした。トイレは階段を上り、左の奥。突き当たりにあります。





暗いトイレは物音一切しません。トイレの中は一階や二階と変わらない構造をしていました。手洗い場を通り過ぎ、便器がある位置まで行きました。
特になにもありません。

やはりなにもないか…

ちょっと安心しながらトイレの外に出ようと手洗い場まで来た瞬間でした。視界の右に黒い人影が見えました。




はっと思い、すぐに右を振り向きました。しかし、そこにあったのはただの鏡でした。黒い人影は自分の姿だったのです。
ふう…と安心しながら、もしかしたら、鏡の中の自分は私と違う動きをするかも!と思い、いろいろ試しましたが、特になにもありませんでした。

















後に検証したことを友達に話すとバカにされました。

「まだお前、その噂、

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