俺は小さい頃、厳密には生まれる前から家で猫を飼っていた。
俺と猫はガキんちょの時からずっと一緒にいて、怒られて玄関にいろと言われた時も、テストで爆死して壁に穴があくまで頭を打ち付けていた時もずっと寄り添ってくれた。だから俺もそれを返すように愛情を注いだ。
猫は四匹いて、細い縞模様の猫、牛みたいな黒と白の猫、麦色と白の猫、メスの三毛猫の四匹。死ぬ時もこの順で死んだ。
俺が二十歳になった時には全員死んでしまったんだが、二年前の俺が二十二歳になり、正月実家に帰省して家のベッドでゴロゴロしていたら、急に腹に衝撃が走った。
殴られたような感じだ。俺は悶絶して背中を部屋に向けると、今度は背中を引っ掻かれた。
なんだなんだと思っているうちに、それが何だかわかった気がした。
俺は部屋にあった鏡で身をよじり、せなかをみてみた。
やっぱり。声を上げた。
背中は蚯蚓脹れになっており、4本くらいだろうか。背中に傷ができていた。
不思議とそれがおかしい事だとは思わなかったが、ふざけんなよと思いつつ、何となく、いや、文句を言いたかったのかもしれなんが、猫の遺骨がある神棚を開けた。
埃だらけだった。
父と母は何をしていたんだと呆れつつ、俺は入念に埃を払った。あと線香も四本炊いて、猫が生前使っていた首輪を持ってきて、遺骨の上に掛けてやった。途端、さっきまでじんじんしていた腹と背中の痛みが軽く…はならなかったが、何だかいいことをした気でいた。いい匂いもした。
その後クソうまい夕飯を食べ、母親に説教をして風呂に入り、寝た。
こういう話でよくある夜中の金縛りとかはなく、その日の夜には何も起きなかった。
それから本当に何もなく更に二年後の冬。
実家から、去年帰って来れなかったんだから元旦くらい帰ってこいと言われたので、明日には帰ることにした。
その日の夜、二年前に帰省した時のことを色々と思い出していた。
神棚の猫の遺骨はちゃんと綺麗にしているのか。とか色々思っていた。
いつの間にか寝ていた。時計を見ると朝八時。七時半には出るつもりだったから、ダッシュで家を出た…出たんだが、いつもの駅までの道に小走りで路地を歩いていて、横からくる軽自動車に気づかなかった。
走馬灯とかいうのはなかった。ただ、マト〇ックスみたいにスローモーションになったのは覚えている。
ああ死ぬんだとか思う余裕はあって、何やってんだ俺…って思ってた。
途端、何かに押された気がして俺はいつも

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コメント(4)

わたしも猫さん二匹おうちに居るので嬉しくなりました(^^)

神棚に猫の遺骨??? 置いてはいけない!そっちの方が恐い

猫ちゃんに助けられた人がまたいるとは不思議なものです^^良い話ありがとうございました。

ただの棚なんですけどね 神棚の役割は果たしていません!

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