僕は夜、窓から外を観察するのが好きだ。
その日もいつも通り、寝る前に自分の部屋の窓からそっと外を覗いていた。

僕の家は小高い丘の上に建っていて、
さらに部屋は二階にある。
外を観察するのには絶好の場所。
でも、誰かに僕の姿を見られるのは
恥ずかしいから、部屋の電気を消して、
カーテンの隙間から覗くのがコツなんだ。

そしていつものように道を通る人を観察して、可愛い女の人や、変わった服装をしたおじさんを見つけては楽しんでいた。

すると、狭い道に一人の女の人が立っているのが見えた。
僕に背を向けているけれど、明らかに何か変だった。
腰まである長い髪。そして真夏だというに真っ黒な長袖の服着。
その人は、電柱に何かを書いているみたいだった。
僕は何を書いているのか気になって、双眼鏡を取り出して、よく見てみることにした。
双眼鏡を覗き込んだその瞬間…

バッ‼︎
その女がいきなりこっちを振り向いた。
しかも、おかしい。明らかに僕の方を見ている。
でも、そんな事は絶対にありえない。
僕の家から女のいる場所まで、相当な距離があるのだから。
僕と女は双眼鏡ごしに目があった。
僕の背中に冷たい汗が流れた。
(だ、大丈夫だ。みえてるわけない!)
血走った目をした女は、パクパクと口を動かした。

(みえて……る?)
その瞬間、僕は一気に怖くなって、双眼鏡を投げ出して布団に入った。
ガタガタと身体が震えたけれど、必死に目をつぶっていたらいつの間にか眠っていた。

次の日から、僕は家の中のあることに気がついた。顔を洗っている時、ふと後ろの柱が目に入った。
(あれ…なんだろう?)
柱をよく見ると、そこには昨日までなかった「10」という文字が、小さく刻まれていた。
妹のイタズラだろうと思って、
そのままにしておいた。

すると次の日には「9」、
その次の日には「8」、
また次の日には「7」。
家のいたるところに数字が刻まれているのを見つけた。
その数字が現れてから僕の身にも不思議なことが起こる。
風呂場の湯船にびっしりと髪の毛が浮いていたり、金縛りにあったりもした。
「3」、「2」…

ついに今日、
僕の部屋の柱に「1」を見つけた。
最近どんどん怪奇現象も増えて来ている。

もし「0」になったら
僕は一体……?

この怖い話はどうでしたか?

コメント(2)

芦田さん、 コメントありがとうございます! 僕もですw 最初に見つけた時から、0までで数字がどんどん「僕」に近づいて来ているんですよ。

怖いですね。自分だったら、逃げてしまいますね

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