これは私が小学5年、兄が中1の時の話です。

その年の夏休み 兄の同級生、A君が海で溺れ
亡くなりました。
クラスは違ったのですが、小学校5、6年の時は
同じクラスだったので家に何度か遊びに来た事も
ありました。




A君の葬儀が終わって数日後、兄は小学校の
卒業アルバムを出してきました。
想い出に浸りたかったのだと思います。






あっ…


兄は小さく声を上げ、

「ちょっと これ見て!」と家族皆にアルバムが
見えるように差し出しました。






信じられない事にA君の顔だけが反射したように
真っ白になっていたのです。
一通り見てみたら個人写真も集合写真もA君の顔だけ
真っ白になっていたのです。




不謹慎な話ですが小学生だった私は
悲しみより怖さの方が勝っていました。
怖くて怖くて暫くの間、夜 眠れなかったのを
覚えています。






そして、兄の卒業式の時の話です。
式の途中、何処からともなく一匹の蝶々が
舞い込んできたのだそうです。

が、それは あり得ないんです。
北海道の田舎、3月と言えば普通に雪が
残っているのです。
その時期に蝶々など飛んでいるわけが
ないのです。




一瞬、場はザワザワしたそうですが
そのまま式は進行したそうです。
そして、式が終わる頃には
何処を見渡してみても蝶々は
いなかったそうです。




最後の帰りのHR、担任が




「あれはきっと、A君だと思う。」

「皆と一緒に卒業したかったんだろうな。」

と言ったそうです。







当時は悲しいとか切ないというより
やっぱり怖かったのですが…

大人になって思い返してみると
切ないですね。





でも、A君も卒業式に出られて良かったな、と
大人になった今、思うのです。

この怖い話はどうでしたか?

コメント(2)

そうですよね。本来なら切ないけど良かったな、って思える話ですよね。 怖いだなんて、バチ当たりな私でした…

切ないけどいい話…。見える人には姿がわかったかもしれないですね。

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