、合掌をしたまま後ろを振り返り、俺にも振り向くように促すと、再びお経を上げ始めた。

怖い気持ちを必死に押さえて俺も振り返ると、3mほどの距離に女の人らしき人が立っていた。

ぼんやりとしていたし、夜で暗いので輪郭も顔もはっきりとは見えないけど、女の人なのは分かった。

それを見たあとすぐ目を閉じて

「もう俺たちに構わないでください。」

と願って少し経った時、不意にR君に肩を叩かれたので、パッと目を開けると目の前にぼんやりと見えていた女の人は消えていた。

そのあとR君は、本堂にあるお賽銭箱へと続く階段のところに腰を降ろすとこう言った。

「あれはおそらく生き霊で、俺もR君も面識がある人。お前に関係のある人で、俺らどちらにも怒ってる人だな。」

俺は思い当たる人を必死に考えてみると、ふとある人物が頭に浮かんだ。

そしてR君に言うまでもなく、その子だと確信したし、R君も間違いないと言っていた。

それはつい最近まで付き合っていた彼女のことで、冒頭でS君に聞かれたと話した彼女のこと。

実はその彼女のことを、俺はR君やS君と遊びたいからという超自分勝手な感じで振っていた。

つまり彼女にとって、別れる原因を作ったのはR君とS君で、当時よく遊んでいたのは断然R君の方だったから、標的はR君。

そのR君の声を借りて俺に電話をすれば、俺と話せるし、俺の声を借りてR君に電話をすれば、R君を俺から離そうともできると。

それに生き霊は、想いによって出たり入ったりするものだから、R君的にはっきりしなかったらしい。

そのあとR君にはしっかりとお祓いをしてもらい、1日様子を見て何もなければ大丈夫だけど、それまでは安心できないと言われた。

そしてもうすぐで1日経つし、多分解決だなと思い始めた頃。

お祝いもかねてR君の家で呑んでいると、R君は酔っぱらって上半身裸で窓にもたれ掛かって、手を外に出して涼んでいた。

するといきなりガタッと大きな音を立てて、R君が窓の外へ落ちそうになった。

R君の部屋は3階で、落ちたらタダでは済まないから

「大丈夫か?」

と俺がR君に話しかけると、R君は酔いが冷めた様子で、左腕を俺に見せてこう言った。

「最後の最後にやられそうになった。」

腕をみると赤紫色に細い指の手形が付いていて、その手形の爪の部分のところには、明らかに爪を立てた様に傷が付き、血が滲んでいた。

でもそれ以降、変なこと

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コメント(10)

恐いですね、生霊は一番怖いですものね 無事でよかったです!

とくさん、ありがとうございます! シンプルでストレートな言葉なので、余計嬉しいです!!

菜々氏さん、ありがとうございますm(__)m 初めての投稿だったので、とても嬉しいです!

北海道のモモンガさん、コメントありがとうございます! また上げるので、是非読んでほしいです! ただ名前のプロファイルの変更ってどういうことですか?( ;∀;) 分かれば是非するので、教えて下さい!!

匿名さん、そうなんですよ!色々と話も聞けるので!! ただR君は別件で色々あって、今はもう会えないんですけどね(´・c_・`) その話も今度のせますね!!

友人がちゃんとした坊さまというのは、実に羨ましい!何かと頼りになり心強い!

凄い体験されましたね。でもほんと読んでて怖かったです。 プロファイルの名前を変えて頂ければまたお邪魔できるのにな〜なんて思ったます(笑) またの投稿あればぜひ読みたいです( •̑‧̮•̑ )

とても上手。怖い。またお願いします!!!!

派手な話しじゃないが最後にゾーッとするね 書き方上手いわ

雲さんの投稿

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