夏休みももう半分が過ぎた。


「そろそろ自由課題、やらなくちゃ」


ナオトがだるそうな声でそう言った。


ようするに夏休みの宿題だ。


「共同研究でもいいんだよな。
だったら、英司も一緒にやらないか?」


「英司」っていうのは僕の事。


そう言えば、僕もまだ自由課題はやっていない。


直人が両手のこぶしをゴツンと合わせた。


「よしっ、じゃあ決まりだ。
どうせやるんなら、誰もやらないような
サプライズをやってやろうぜ」


いつものように、一方的な決め方だ。


僕は一瞬、嫌な予感した。


直人って時々とんでもない事を言いだしたり、やらかす事があるからだ。


その次の日、さっそく直人から電話がかかってきた。


「英司、ちょっと話があるから、四号公園まで来いよ」


体が大きく、気性の荒い直人にはどうも
さからいにくい。


僕は何となく嫌な気がしたものの、行かないわけにはいかなかった。


四号公園に着くと、直人はもう来ていた。


そしてその隣には健一もいる。


「健一のヤツも来たいって言ったから連れて来たんだ」


どうも信じられない。


クラスの中でも一番おとなしく、きの小さい健一から、そんな事言い出すはずはない。


きっと、直人にに強く言われたに違いない。


「俺の計画がまとまったんだ。
共同研究のタイトルは廃病院、探検記録だ。
町の外れにあるだろう?昔、病院だったボロボロのビルが」


嫌な予感が的中しそうだ。


「みんなあそこの事、気味悪がって誰も近づこうとしないだろう?あの病院の夜、探検するんだ。
それを写真入りの記録にまとめたら、俺たちみんなヒーローだぜ」


そう言って直人はグイっと胸を張った。


「い、いやだよ、そんなの。
だってあそこの病院、変な噂があるんだぞ」


僕は首を横に振って断ったが、健一はじっと下を向いたままだ。


「だからサプライズなんじゃんか。
俺の計画じゃ、いやだって言うのかよ」


直人は僕の胸をドンとついた。


「わ、わかった、わかったよ。
行くよ」


「よし、それでこそ友達だ。
いいか、実行するのは今週の土曜日。
おれんちに集まって共同研究をするって事にしておけばいい。
おれは英司の家に行ってる事にするから」


何から何まで強引だ。


有無を言わせないっていうのは、こういう事を言うんだろう。


家の人に嘘をつくのは気が引い

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コメント(2)

はい。直人は、昔から意地悪していたんです。でも、時々優しい時もあります。

その直人って人最低じゃのう 嫌だつってんのに無理矢理やらす 当然の報いじゃ

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