かなと思いながらも昼間の事が脳裏にこびりついて離れないため、図々しくも電話をして見る事にした。

プルルルル、プルルルル、プルルルル、プルルルル、ブチップーップーップーップー

4コールで切れた。
その後3回掛けたが出なかった。

4コール、、、、

バチッ、バキ!
ラップ音の様な音にビクッとした瞬間、はっとした。
根拠に乏しいが、確信めいたものが自分の中に芽生えていった。

「 1 」

私は辱めもなくその数字を明瞭な発声で口にした。

昼間の出来事を振り返ると、
このビルの5階のオフィスの、、5
4人ともガクブルしちゃって、、4
私3て聞いちゃったーとか、、3
コンコン!、、2
あと1時間有りますけど、、1

おばちゃんの認識は間違っていて、10まで数えるのではなく、10から0まで数字は減っていくのだ。
1を聞いたのおばちゃんの反応は確かに異様であった。

そして導き出される助かる方法。


あー因みに助かる方法は、次の、、

次の数字を口に出して言う。
5回のインターフォン、4回のコール、3回掛けた、2回のラップ音。
則ち次の数字は “ 1 ” だ。

この考え方が正しいのかは分からない。
そもそも話自体出鱈目で、ただ自分が右往左往、一喜一憂しているだけなのかも知れない。
しかし、幸い私はまだ生きて存在が出来ている。
おばちゃんはあの後警察に捜索願が出され、未だに見つかっていない。
こういった事実が私の中で、この先も様々な憶測と、拭い去れない不安を抱えて生きてかなければならない事を物語っていた。

もう1つの事実。
私が「 1 」と口にした後暗闇の部屋の中、静まり返った夜の中、小さく、本当に小さくだが、確実に


「チッ!」

と舌打ちが聴こえたのは忘れられない。

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コメント(4)

へぇ〜すごいねw 場所だしなよ。

中々面白かったよ成程ねー

数字を先に言えば助かるということですか?

賢いですね面白かったです

viiingさんの投稿

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