話で、何処かにある山の峠の井戸に出る女の幽霊の話だ。

名のある武家の奥方であったが、戦で負けて家が没落し、夫も家臣に弑逆された後、世を儚んで井戸に身を投げた。

それから夜毎、女の幽霊が井戸の前に立って出るようになり、ある日井戸に続く道の端に七つの首が並べられたそうだ。

その首というのが、夫を殺した家臣のものであった、という話だ。

有り体にあまり怖くはないが、その話を聞いていた後輩の一人 田口が奇妙な事を口にした。

「そう言えばこの町のにある山の名前も七が付きますね」

聞いてみると、確かに七のつく名前の山だったが、名前の由来は私が話したものとはまったく異なるものだった。

ここでは山の名前を仮に「七山」としておく。

そして田口がその七山で実際に自分が体験した奇妙な話をした。

それは田口が小学生くらいの頃、七山で田口が遊んでいた時の話だ。

彼は七山にある広場のような所で友達と野球をしていたそうだが、ふと茂みを見るとそこにとても大きな白い蛇がいたそうだ。

何分 子供の頃の記憶である為定かではないが、茂みの奥の木に巻きつく蛇の大きさは田口の身長を軽く超えていたようだった。

そして何を思ったのか田口はその蛇に向かい石を投げ始めたそうだ。

蛇を驚かそうと思ったのか、或いは追い払おうと思ったのかは定かでは無いが、幼い田口はそうしてぽんぽんと石を蛇に投げ続けた。

しかし、いつまで経っても蛇は身じろぎ一つせずじっと田口の方を見ていたという。

次第、飽きた田口が友人を呼ぼうと思い振り返ると既にそこには彼の方を不思議そうに見ている友人の目があった。

そして友人の一人が田口に向かい何をしているのかと聞くので、彼はそこに大きな白蛇がいるから皆も見てみろと言った。

しかし友人は、先ほどから田口一人が何も無いところに石を投げ続けるばかりで、白蛇など何処にもいないと言った。

そんな馬鹿なと思い田口が茂みを見ると、確かにそこには白蛇の姿はなかった。

後から友人に聞いても田口以外は誰もその白蛇を見ていないそうだ。

「怖いわけじゃないけど、なんか不思議な感じでしたね。今なら夢だったのかなって思うんですけど、それにしては白蛇の姿がリアルでした」

そんな話を田口がし終えると、そう言えばと言ってもう一人の後輩 山井が口を開いた。

山井の話もまた、生まれ育ったこの街にある七山に関する怪談であった。

これは山井が聞い

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コメント(1)

柳田邦男的な伝説ですな

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