これは私が小学3年生の時の話です。

いつも4人で登下校していました。
Aちゃん、Bちゃん、Cちゃんと私の4人です。
Bちゃん、Cちゃんとは途中で別れるのですが
Aちゃんは近所だったので家の近くまでは一緒でした。

Aちゃんが風邪で学校を休んだ ある日の事、
Bちゃん、Cちゃんと3人で下校したのですが
二人とは別れ私一人になった時、交通事故を
目撃してしまったのです。



車が急ブレーキをかける音に続いて

ドンっと鈍い音がしたので 音のした方を見ると
車が斜めに傾いて止まっていて、スーツを着た男性が
空中から落ちて中央分離帯に叩き付けられるように
落下したのです。


あちこちから悲鳴が上がりました。


私は脚が すくみ、動けなくなっていました。
呼吸をしているのかいないのかも分からない
ような状態で、瞬きもしているのかいないのか…
まるで、時間が止まってしまったように
体の動きも止まってしまったような状態でした。



倒れ込んでピクリともしない男性から
目が離せないでいると、男性の頭部から
血が流れ出ているのが分かりました。



怖くて怖くて涙が溢れ出てきましたが、
体は動かせないまま、ただ男性を見ていました。
すると、信じられない事が起こったのです。







男の人が二人?…




地面に横たわっている男性の体から
男性の上半身が起き上がったのです。



更に驚いて益々、目が離せなくなりました。
今、自分が見ている事を理解しようという
気持ちが あったのかもしれません。



起き上がった上半身に続いて
下半身も浮き上がってきました。
男性は完全に二人になっていました。



完全に二人になってからは、宙に浮いている方の
男性は白っぽいモヤのようになって
上空へと上がっていき、やがて見えなくなりました。










「見えるんだね」



ふいに声をかけられ、その時、体が
動かせるようになっている事に
気付きました。



私に声をかけたのは、見知らぬ男性でした。
男性は微笑んでいるのに何故か とても
悲しそうでした。


私は、それまで体が動かせなかった
反動でも あるかのように、男性には
返事もせず一気に走り出しました。





家に着くと私は、滝のような涙を流し
大声で泣き叫びました。
涙も声も いつまでも止まりませんでした。
泣き叫ぶあまり、私は その場で吐いて
しまいま

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コメント(4)

はねられる瞬間が怖いが、後は良かった

怖い〜

なんかめっちゃリアルでおもろい! 尊敬する…

良い話しでした

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